ヨガとスポーツに関わる考え方 伊藤ゆりレポート
今日はバイクから少し離れて、ヨガについて。ヨガには、ライドをはじめとするスポーツに共通する考え方がありました。
こんにちは。スペシャライズドアンバサダーの伊藤ゆりです。
前回はヨガのポーズをご紹介しましたが、皆さま実践されていますか?
スポーツをされている方にヨガを指導していく中で、そもそもヨガってなあに?という質問をいただくので、今回はヨガについてのお話を。
ヨガと聞いてイメージすることは、ヨガのポーズだという方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、ヨガのポーズをとることは、”ヨガ”の中の一部。
ヨガのポーズはアーサナと呼ばれていて、ヨガを深める過程にあるものなのです。
ヨガの始まりは古代インド。インダス文明の頃からあったとされています。伝統的な宗教的行法で、心身を鍛錬して、制御することを学び、精神を統一していくという考え方として生まれました。その考えは、初めは口承で師匠から弟子へ伝えられていたと言われています。
ヨガの考え方を深めるためには、瞑想が大切とされ、その瞑想を長く安定して行うために、身体の修練が必要とするためアーサナが生まれたとも言われています。
でも、なぜ修練が必要なのだろう、、、なんて思いますよね。
瞑想をする姿勢は、心地よくて呼吸が快適な姿勢と言われています。
背骨がしっかり心地よくのび、胸が開き、どっしりと座った姿勢には、リラックスだけではなく、姿勢を支えつづける筋肉が必要なのです。何時間も瞑想し続ける間、身体が痛い、姿勢が崩れるという事に集中力を奪われないようにしないとならないのです。
そんなことからヨガでは、アーサナの練習は瞑想のステージに進む過程とされています。とても面白く興味深いですよね。
とはいえ、現代ではヨガの捉え方のバリエーションが増え、ヨガをするというのは一般的にアーサナをとること、とイメージする事が多いと思います。
アーサナをとることで、筋肉に刺激が入り、凝り固まった部分が緩み血行がよくなる。よりよい姿勢が意識され、呼吸が深くなる。筋肉を使うことで、その姿勢を維持する事ができるようになる。
よい事ばかりのアーサナ練習だからこそ、エクササイズやトレーニングとしても取り入れられているのだと思います。
そしてもう1つ、はじめにお話したヨガの教えはヨガの哲学として『ヨガスートラ』という書にのこり、伝えられています。
「ヨガとは心の作用の止滅である」で始まるこの哲学書には、心のあり方が書かれています。その1つ1つを理解していくと、すごく難しいことではなく人生を豊かに生きる知恵のような物だなあと私は感じています。
また、私はヨガを伝えてきたアイアンガー師の言葉が好きで、ふとした時に力になっています。その言葉もヨガスートラの教えに基づいたものといえます。たくさんある言葉の中からいくつか紹介します!
・軽やかに考え、軽やかに感じる
・わずかな進歩にも幸せを感じること
・完璧でなくても努力を止めてはいけない
これらは、スポーツをしていても感じることだったりしますよね。私がヨガをアスリートの皆さんにお伝えしているのは、もちろんパフォーマンスの向上、リカバリーのためでもありますが、ヨガのベースにこのような考え方があるからなのです。
2017年もそんな想いで活動していきたいと思います!
【筆者紹介】伊藤ゆり
ヨガインストラクターかつサイクリスト。リラックスできるようなレッスンから、アスリート向けのレッスンなど、バラエティーに富んだクラスを開催 。美容関係イベントやランイベント、ランナー向けヨガの講師を務める傍ら、ガウエアブランドのアンバサダーや、スポーツ販売店でのヨガコンテンツの監修など、幅広く活動している。
2016年、スペシャライズドアンバサダー就任。
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