2017.01.14

SBCU先生が紹介!「EXPERT ROAD SHOE」

SBCU先生、佐藤修平が2017年モデルでバージョンアップしたExpert Road Shoeを紹介します!

何を基準にシューズを選ぶべきか

靴を選ぶ基準は好みや用途によってさまざま。たとえば同じ山道を“歩く”とき、天然皮革の昔ながらの登山靴を選ぶ人もいれば、軽量なトレランシューズを選ぶ人もいます。この場合、価格や重量よりも履きごこちや、使い勝手が優先されていると言えそうです。バイクシューズ選びも似たようなところがあるのではないでしょうか。軽さがゴールの製品は、それゆえに快適性や利便性が失われることがあります。一方で、尖った機能がない製品はラインナップのなかに埋もれがちですが、多くの人が安心して使えるよさがあるのではないでしょうか。

その意味で「Expert Road (エキスパート・ロード)シューズ」はバランスのとれた名品といえそうです。

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カラー展開は黒あるいは白をベースにした2色。今回使用したものはオールブラックですがベタな1色ではなく、プリントとエンボスによるアクセントで質感を演出。ツートンのホワイトもエレガントですね。

いろんな意味でキモはBOAダイヤルにあり

さて、まず外観で目を引くのはアッパーの固定方法。1個のBoa製IP1スナップとベルクロストラップ1本の組み合わせにより、滑り込むようにスルっと簡単に足入れができます。その理由はこういうことです。

IP1スナップダイヤルは厚みのある六角形のダイヤル形状でつまみやすく、操作性が良好で、つま先方向に回すとワイヤーを巻き取り、タンを通じて圧力をかけてアッパーを固定します。かかと側に回すと固定具合を微調整可能です。いざシューズを脱ぐ場合には、ダイヤル本体をアッパー面から外側にポップアップさせると一気にワイヤー固定を解除することができるので、ワイヤーの長さも相まってフックから外すことなく、すばやい足の出し入れができるのです。また、ベルクロ製ストラップは十分な長さがあり、甲の高いライダーに合わせやすく、美観も損ないません。正直、前足部のストラップに十分な引きしろがないと、みっともないというかカッコ悪い気がしてしまうのですが、このエキスパートでは心配不要です。

ガッチリアッパー固定はパワーライダー向け?

そして、1本のワイヤーでタンを締めているので、タン全体に均等に圧力をかけて、アッパー全体で包み込んでいるような履き心地を実現しています、ダイヤルを比較的強めに締めこんだ際も、タンやアッパー部材が局所的に足に接触することがなく非常に快適。クッションがありながら甲をしっかりホールドできるので、アンクリングがヒールドライブ(かかとが低い位置)のライダーに好まれるかと思います。実際、私、SBCU先生・佐藤のペダリングはケイデンスが低く、パワーで踏むタイプのスプリンター型なので、とても相性がよかったです。

かといって、どんなライダーでも常にギンギンにワイヤーを締めこんでいる訳ではなく、レースやロングライドの際にはアッパーの締め付け具合を調整しながら走るわけですが、IP1は解除側にもラチェットが働くので微調整ができるため、とても便利です。ポップアップリリースのため、ダイヤル本体が大きめなので、長指グローブをはめていても操作がしやすいメリットもあります。また、シューズカバーを履いた際も操作しやすいでしょう。

しなやかさはロングライド向け?

スプリンターに利があるだけでなく、ロングライドの際はアッパーとかかと周辺のクッション材が快適性を向上させます。長距離という文脈では、硬度指数8.5のカーボン製アウターソールが適度なしなりをもたらし、すり足感というのか、なんとも言えないしっとりとした踏みごたえを演出しています。形状自体は第4世代のS-Worksロードシューズの設計を受け継いでいます。そして、そのしなやかさは、信号などでつま先が地面に着くとソールがしなることで実感できます。また、前足部に十分なスペースがあるので指先を遊ばせてストレッチしやすいですし、ボディジオメトリー・フィットを受けたライダーが内外反ウェッジを2枚入れる際にも履きごこちを損なうことがありません。

またロングライド時には、休憩などでコンビニに立ち寄ることもあると思いますが、Expert Roadシューズのヒールラグ(滑り止め)は高さがあるのでペンギン歩きになりづらいのはうれしいところ。交換も可能です。

脱ぎ履きしやすく万人向け

カーボンソールの軽さ、適度なしなり、アッパー全体で包み込む履き心地、これらを求めるライダーにうってつけのシューズです。

ちなみに足型は「スタンダードフィット」といって「Audax(オーダックス)」と同じものを採用していますが、アッパーのシルエットが異なるため、特に第5中足骨付近がタイトめにできています。できれば試し履きでフィット感を確認してからお選びいただくことをおすすめします。

(SBCU 佐藤 修平)

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