目指すところ“最強”のマルチ店長 上野亮さんのクロカン全日本への道のり! その1

2017/07/03

目指すところ“最強”のマルチ店長 上野亮さんのクロカン全日本への道のり! その1

走れる店長の中の店長、「最強のマルチ店長」を目指す、上野サイクル店長の上野亮さんがXC全日本選手権に出るまでと、そのレースを余すところ無くお伝えする物語。

愛媛県松山市にある上野サイクルは1974年創業の自転車とオートバイの店。1974年といえば私たちの創業年でもあるのだが、そんな奇遇もあり?現在は正規リテーラーとしてスペシャライズド製品を販売してくださっている。現在は圭二さん、亮さんの兄弟が中心となってお店を営んでいる。

亮さんは気さくなキャラクターで誰にでも笑顔で接することができる生まれながらの?商売人。しかも、日本自転車競技連盟管轄の「クップ・ドュ・ジャポン」(CJ)のクロスカントリー種目の最上級クラスで走る実力の持ち主である。

しかも、以前から熱心に私たちの製品を愛用していただいている。特に現行のS-WORKS EPICハードテールは先がけてCJレースに実戦投入を図り、ワークスライダーよりも早い導入とノウハウを蓄積してきた。レース会場でいつもニコニコ、ひとたび走れば、UCIエリートと見まごう自転車トライアル仕込みの縦の動きで観客を楽しませている。

本稿では、アマチュアレーサーであるショップ店長が全日本選手権出場に至るまで、そしてそのレースをつぶさに追いかけていく。

上野店長が駆るS-WORKS EPIC HTをチェック > 

スペシャライズド・ジャパン(SJ):まず上野さんの自転車歴というか、どこからスタートして今があるというところを教えてください。

上野亮(上野):どこからスタートしているだろう? マウンテンバイクに乗ったのは小4です。小4から乗ってローカルのクロスカントリーとかに出て、高校2年生までです、競技をやっていたのは。ちょっとゆるいくらいのノリで。

SJ:スタートからクロスカントリーだったのですね。トライアルではないのですね。

上野:クロスカントリー。もう遊び程度というか。それに並行してトライアルも、これもローカルレベルですけれど、ずっとやっていました。それが普通の人とは違うやり方かな。そこから先はブランクがガッツリ空きます。専門学校に行ったり就職をしたりとかで。どちらかというと単車のほうに進もうと思っていたので。23歳までは大阪にいて、バイク屋で働いていました。

SJ:オートバイ屋さん?

上野:はい。もう完全にスポーツ自転車とは無縁の状況になっていました。その後にこっちに戻って来て、自転車屋をやるとなった時、うちの店で扱えるのはクロスカントリー競技となって。じゃそれを練習しようかと思って―そこもトライアルと並行してですが―競技的に始めたのはそこからですね。

それ以来、ずっと続けて、今は35歳です。スポーツからエキスパートになり、エキスパートから途中でエリートに上がり、エリートはもう上がったり落ちたりを繰り返すような感じで続いています。年間で出場できる大会数も限られていますが、ここ数年、パワーの出し方というのが分かるようになってきたので、出ればそこそこ走れるなという感じにもなってきて。特に今年はよく走れるので、しっかりやっていこうかなというところです。

SJ:なぜレースを続けるのですか。

上野:「競技としてやっていないものに関しては売れない」というスタンスだからですね。トライアスロンは4年前にやるようになってから、自信をもってトライアスロンバイクを店頭で展開できますし、そのおかけでトライアスロンのお客さんが来るようになったという実感があります。実際、競技者が助言を求めて来るというケースが増えました。よく、「何が得意なの?」って言われるんですけれど、すべてのジャンルは出来るんですよ。

ロードも走れますし、マウンテン、トライアスロン、トライアルというほとんどのジャンルは網羅しているつもりです。分からないものを商売にはしたくなくて。どの程度までやると、こういうことが起こるぞとかっていうのが、レースをある程度やらないと分からないじゃないですか。あるところまでギアをかけていったら、チェーンが外れるとか、このタイミングでフロントシフトしたらギアが変わらないとかっていうのが、お客さんから言われても、実体験がないとわからないですよね。

お客さんの状況を再現する為に競技をやっているというのが一番の理由ですね。もちろん宣伝になるし、お店の広告にもなりますし、ベンチマークになるというのも一つですけれど、技術的な部分は慣れていないと分からないからレースから学んでいるという感じですね。

SJ:なるほど。

上野:一番のポイントはそういう感じ。目指すところは最強のマルチプレイヤー店長じゃないですか。大先輩たちに、強い方がたくさんいらっしゃいますけどね。目指さないことには何も始まらないし、そこを目標値に置かないことには、まず達成する可能性がゼロになってしまうので。なぜクロスカントリーかといえば、自分のポテンシャルを高く出せるとすれば、クロスカントリーが最も秀でているかなとは思うからです。

SJ:ではお店の歴史を少し説明していただいて。

上野:今のお店は1974年、スペシャライズドの創業年と同じ年に店舗が出来たんですけれど、それは父親が作りました。実はその前に祖父がマウンテンバイクパークのある(愛媛県)八幡浜市で自転車屋さんをやっていたんですよ。何年からというのはちょっと覚えていないんですけれど、会場のほんと近くですよ。そこから独立した父親が松山でお店を開業したのが1974年。なので僕は八幡浜にちょくちょく行くんですよ。

SJ:あぁ、そういう繋がりがあったわけですね。(注:亮さんはコース設定やイベント運営に関わっている)

上野:はい。なので里帰りで行ったりもしていましたし、あの地域の雰囲気が好きというのもありまして。その後、店としてはマウンテンバイクを中心に展開していきました。2000年頃に専門学校を卒業してから不在の期間になるんですけれども、そこから2005年くらいまでは空白ですね。僕の兄がお店を経営して親父と一緒にやっていて、その間にロードバイクの比率が少し増えてきたという感じになっています。で、2005年から断然ロードバイクを増やして経営をするという風な形になっていっています。マウンテンバイクに関してはクロスロカントリー競技を中心として、並行してやっているという状況ですね。特色を出すために競技路線を打ち出してきたところがあるので、レーサーが要望する修理を請け負いながら、選手目線を大事にしながら今に至る感じですね。

つづく

<上野サイクルの店内の様子>

店内にはスペシャライズドコーナーも。歴代の限定モデルも保存されている。

<ご協力>

上野サイクル
住所: 〒790-0932 愛媛県松山市東石井5-8-1
電話: (089)-956-3256
URL : http://www.uenocycles.com/

関連記事:
SBCUコウジ先生と読み解く、マウンテンバイク、その楽しみかた Vol.1 タイヤについて(2017年6月28日)
平林安里、そのありのままの素顔に迫る(2017年5月19日)

2017/07/03

目指すところ“最強”のマルチ店長 上野亮さんのクロカン全日本への道のり! その1

走れる店長の中の店長、「最強のマルチ店長」を目指す、上野サイクル店長の上野亮さんがXC全日本選手権に出るまでと、そのレースを余すところ無くお伝えする物語。

目指すところ“最強”のマルチ店長 上野亮さんのクロカン全日本への道のり! その1

愛媛県松山市にある上野サイクルは1974年創業の自転車とオートバイの店。1974年といえば私たちの創業年でもあるのだが、そんな奇遇もあり?現在は正規リテーラーとしてスペシャライズド製品を販売してくださっている。現在は圭二さん、亮さんの兄弟が中心となってお店を営んでいる。

亮さんは気さくなキャラクターで誰にでも笑顔で接することができる生まれながらの?商売人。しかも、日本自転車競技連盟管轄の「クップ・ドュ・ジャポン」(CJ)のクロスカントリー種目の最上級クラスで走る実力の持ち主である。

しかも、以前から熱心に私たちの製品を愛用していただいている。特に現行のS-WORKS EPICハードテールは先がけてCJレースに実戦投入を図り、ワークスライダーよりも早い導入とノウハウを蓄積してきた。レース会場でいつもニコニコ、ひとたび走れば、UCIエリートと見まごう自転車トライアル仕込みの縦の動きで観客を楽しませている。

本稿では、アマチュアレーサーであるショップ店長が全日本選手権出場に至るまで、そしてそのレースをつぶさに追いかけていく。

上野店長が駆るS-WORKS EPIC HTをチェック > 

スペシャライズド・ジャパン(SJ):まず上野さんの自転車歴というか、どこからスタートして今があるというところを教えてください。

上野亮(上野):どこからスタートしているだろう? マウンテンバイクに乗ったのは小4です。小4から乗ってローカルのクロスカントリーとかに出て、高校2年生までです、競技をやっていたのは。ちょっとゆるいくらいのノリで。

SJ:スタートからクロスカントリーだったのですね。トライアルではないのですね。

上野:クロスカントリー。もう遊び程度というか。それに並行してトライアルも、これもローカルレベルですけれど、ずっとやっていました。それが普通の人とは違うやり方かな。そこから先はブランクがガッツリ空きます。専門学校に行ったり就職をしたりとかで。どちらかというと単車のほうに進もうと思っていたので。23歳までは大阪にいて、バイク屋で働いていました。

SJ:オートバイ屋さん?

上野:はい。もう完全にスポーツ自転車とは無縁の状況になっていました。その後にこっちに戻って来て、自転車屋をやるとなった時、うちの店で扱えるのはクロスカントリー競技となって。じゃそれを練習しようかと思って―そこもトライアルと並行してですが―競技的に始めたのはそこからですね。

それ以来、ずっと続けて、今は35歳です。スポーツからエキスパートになり、エキスパートから途中でエリートに上がり、エリートはもう上がったり落ちたりを繰り返すような感じで続いています。年間で出場できる大会数も限られていますが、ここ数年、パワーの出し方というのが分かるようになってきたので、出ればそこそこ走れるなという感じにもなってきて。特に今年はよく走れるので、しっかりやっていこうかなというところです。

SJ:なぜレースを続けるのですか。

上野:「競技としてやっていないものに関しては売れない」というスタンスだからですね。トライアスロンは4年前にやるようになってから、自信をもってトライアスロンバイクを店頭で展開できますし、そのおかけでトライアスロンのお客さんが来るようになったという実感があります。実際、競技者が助言を求めて来るというケースが増えました。よく、「何が得意なの?」って言われるんですけれど、すべてのジャンルは出来るんですよ。

ロードも走れますし、マウンテン、トライアスロン、トライアルというほとんどのジャンルは網羅しているつもりです。分からないものを商売にはしたくなくて。どの程度までやると、こういうことが起こるぞとかっていうのが、レースをある程度やらないと分からないじゃないですか。あるところまでギアをかけていったら、チェーンが外れるとか、このタイミングでフロントシフトしたらギアが変わらないとかっていうのが、お客さんから言われても、実体験がないとわからないですよね。

お客さんの状況を再現する為に競技をやっているというのが一番の理由ですね。もちろん宣伝になるし、お店の広告にもなりますし、ベンチマークになるというのも一つですけれど、技術的な部分は慣れていないと分からないからレースから学んでいるという感じですね。

SJ:なるほど。

上野:一番のポイントはそういう感じ。目指すところは最強のマルチプレイヤー店長じゃないですか。大先輩たちに、強い方がたくさんいらっしゃいますけどね。目指さないことには何も始まらないし、そこを目標値に置かないことには、まず達成する可能性がゼロになってしまうので。なぜクロスカントリーかといえば、自分のポテンシャルを高く出せるとすれば、クロスカントリーが最も秀でているかなとは思うからです。

SJ:ではお店の歴史を少し説明していただいて。

上野:今のお店は1974年、スペシャライズドの創業年と同じ年に店舗が出来たんですけれど、それは父親が作りました。実はその前に祖父がマウンテンバイクパークのある(愛媛県)八幡浜市で自転車屋さんをやっていたんですよ。何年からというのはちょっと覚えていないんですけれど、会場のほんと近くですよ。そこから独立した父親が松山でお店を開業したのが1974年。なので僕は八幡浜にちょくちょく行くんですよ。

SJ:あぁ、そういう繋がりがあったわけですね。(注:亮さんはコース設定やイベント運営に関わっている)

上野:はい。なので里帰りで行ったりもしていましたし、あの地域の雰囲気が好きというのもありまして。その後、店としてはマウンテンバイクを中心に展開していきました。2000年頃に専門学校を卒業してから不在の期間になるんですけれども、そこから2005年くらいまでは空白ですね。僕の兄がお店を経営して親父と一緒にやっていて、その間にロードバイクの比率が少し増えてきたという感じになっています。で、2005年から断然ロードバイクを増やして経営をするという風な形になっていっています。マウンテンバイクに関してはクロスロカントリー競技を中心として、並行してやっているという状況ですね。特色を出すために競技路線を打ち出してきたところがあるので、レーサーが要望する修理を請け負いながら、選手目線を大事にしながら今に至る感じですね。

つづく

<上野サイクルの店内の様子>

店内にはスペシャライズドコーナーも。歴代の限定モデルも保存されている。

<ご協力>

上野サイクル
住所: 〒790-0932 愛媛県松山市東石井5-8-1
電話: (089)-956-3256
URL : http://www.uenocycles.com/

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カテゴリ:
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