2018.06.13

アンバサダー松葉桂二さんによる『セブ島 エクステラアジア太平洋選手権』レポート

フィリピンのリゾート、セブ島で開催されたオフロードトライアスロン、エクステラアジア太平洋選手権に参加した松葉桂二さんのレポートをお届けします。

破壊力ある60代アスリート! アンバサダー松葉桂二さんとは?>

エクステラとは、海・湖・川などのオープンウォータースイムに、大自然の起伏ある地形を活かしたMTBとトレイルランを連続して行うもので、簡単に表現すればトライアスロンのオフロード版。MTBパートの比率が競技全体の約65%程度になるようコースが設計されており、多少スイムが苦手でもマウンテンバイクが得意なら十分楽しめることが特徴の競技です。

外でのレース、まずは空港のチェックインカウンターへ。一般的な旅行と異なるのは、預け入れ荷物として大きなバイクケースを持参する旅トラです。受託手荷 物許容量は各航空会社やクラスによって変わりますが、一般的に3辺(縦・横・高さ)の和が203cm、23kg以内の規定が多く、これ以上の場合は超過料金が必要なこともあります。今回、私のバイクケース234cm(122cm×37cm×75cm)は制限サイズオーバーのため、予めフィリピン航空へリクエストしていたところ超過料金もなくチェックイン。さあセブ島へGo!

今回の旅は、日頃からレース活動を共にしているトラ仲間の2夫妻と我々を合わせた6人。 MTB3台を含めた6人全員の移動をスムーズにするため、出国前に専用送迎車を空港に手配。ロスタイムなく会場入りでき、レース前日もビーチサイドランチなどリラックスした中での準備となりました。

レースは日曜日、選手受付や試走は金曜日から始まっています。我々は土曜日に受付を行いレース中必要なスイムキャップやビブナンバーなどのキットを受け取りました。パスポート提示しての本人確認が国際大会らしい・・。
スケジュールはこちら>


  • 私に与えられたビブナンバーは、163。「イー63才は完走目指します!」と自己暗示。ナンバー下に記されたCrazy Keijiのニックネームもエクステラらしいユルさかもしれません。



  • 選手受付後に催される全アスリートを対象としたレースブリーフィング(競技説明会)も事故防止やトラブル回避のための大切なスケジュール。入賞賞金を得るために参戦しているプロカテゴリー選手は、最前列に陣取りマジモードで競技ルールやコース情報を得ようとしています。

  • 日曜日の早朝7時スタートに備え、バイクとヘルメットは前日18時までにT1 (トランジション1)のバイクラックに、ランシューズ類はT2にチェックインしておくレギュレーションです。

土曜夜の前夜祭を兼ねたウエルカムディナーは、フル、ライト(距離がフルの半分)、リレー、デュアスロン等に参加する各カテゴリーアスリート(20カ国200名超)が集い、カーボ(炭水化物)主体の食事でレースエネルギーをチャージ。子豚の丸焼きからフルーツやスイーツまでサービスされ、選手も同伴応援者も大満足!

  • Xterra Danaoレース本番を待つT1にチェックインされたオフロードバイク群。

  • いよいよレース当日。午前7時 Coco Palms Beach Resort からスイムスタート!

熱帯の海は水温が高くウエットスーツ着用禁止。スイムが苦手な私にとって、ウエット無しで潮流と波のあるラフウォーターはテンポも上がらず、序盤から相当なビハインド73位(34分29秒/1.5km)でT1〜バイクパートへつなぐことになりました。

気候順応できていないことから体力温存を優先してバイク試走はしないで出走し、 14km×2ループの1ループ目でコース状況を把握して走り、2ループ目に攻 める作戦でいたものの時間経過と共に気温はどんどん上昇し、逃げ場のない暑さの中をバイクに身を任せて走ることに・・・。

しかし集中は切らせないよう前方ライダーを一人またひとりとパスし、時々声を掛け合いながら徐々に順位を上げていきます。助けられたのは大径29㌅ホイールフルサスバイクが持つ高い振動減衰性能により、シッティングでもペダリングが継続できたこと、また滑りやすい砂利路面や火山性の小岩がゴロゴロする激登坂でもトラクション効果で限界まで乗車できたことです。

バイクパートでは機材アドバンテージを活かし40人以上を抜き30位(1時間47分07秒/28km)で最終のトレイルランパートへ・・・。

バイクパートを終えT2に戻りバイクラックを見てみると、帰還バイクが比較的少なくプロカテゴリーを含め、良い位置まで上っていることを確信。素早くランシューズに履き替え、ビブナンバーを付けて更に順位を上げるためトレイルへスタート!

熱暑から心拍数は高かったもののゴールラインまで集中して走ることができ、「Crazy Keiji Finish!」とアナウンスされる中、ラン順25位(54分43秒/8km)で無事にゴールラインを越えることができました。

暑い中での仲間の応援や妻の出迎えに感謝。

プロを含めた総合順位31位(3時間20分16秒)、男子60-64才優勝で、10月のマウイ世界選手権出場スロットも得ることができました。

結果、私のカテゴリーは1人だったため、「完走」=「エイジ優勝」の構図でしたが、日本から参加した15人程の選手の中で、上位リザルトには満足です。
リザルトはこちら>

主な使用機材
バイク:SPECIALIZED S-WORKS EPIC MEN CARBON29
タイヤ:SPECIALIZED FAST TRAK 2.3(F)-2.1(R)
ヘルメット:SPECIALIZED S-WORKS Prevail U
シューズ:SPECIALIZED S-WORKS 6 XC MTB
グローブ:SPECIALIZED XC LITE
携行ツール:EMT Cage Mount MTB Tool

旅トラ・アフターレース
リフレッシュのやり方は人それぞれ。日々忙しく仕事に追われるトラ仲間と、すり減ったメンタルをリセットしようと出かけた旅トラ。真っ青な海が広がる楽園は、エクステラだけで帰るにはモッタイナイため少し寄り道しました。
レース表彰式後、我々6人はアワードパーティー会場からセブのマクタン島へ移動して帰国前のひととき、非日常を過ごすことに・・。

貸し切りバンカーボートでアイランドホッピングして白砂のプライベートビーチへ。

クルーズ中はBBQやスノーケリングなどで、思いおもいの時間を過ごしました。

2018年エクステラ・グローバルツアーは、2月のオーストラリアで始まり、今回紹介した4月22日フィリピンのアジア太平洋選手権などを含め、10月28日マウイ島のエクステラ・世界選手権まで、ほとんど毎週世界の何処かのリゾート地でオフロードトライアスロンとして開催されておりレース総数は100以上。マウイ世界選への出場権はクローバルツアーのフルディスタンス・エイジカテゴリー上位入賞者の中から選出されます。
エクステラはスイムが苦手でもMTBとトレランが好きな方ならデュアスロンやライトの参加も可能。楽しむだけの参加でもいいし、クオリファイを得てマウイを狙うという設定も目標としてやり甲斐あると思います。ご一緒に参加しませんか?

エクステラHPはこちら>

次回は、2018年7月 ITUクロストライアスロン世界選手権(フュン島 デンマーク)の模様をレポートする予定です。応援よろしくお願いします。

関連記事:
破壊力ある60代アスリート! アンバサダー松葉桂二さんの素顔に迫る(2018年5月22日)
スポーツバイクの楽しさを伝える、スペシャライズドアンバサダーを一挙公開!(2018年2月6日)


カテゴリ
キーワード