竹谷賢二おすすめアルミロードバイクALLEZ〜最初のカスタマイズ編〜 中級者ブログ Vol.12 (2019年1月更新)
Allezは単なる入門用アルミロードバイクではありません。ライダーとともに育つ」バイクです。竹谷賢二さんにその魅力を聞く、特別インタビュー第2回。
Allez Sport(アレースポーツ)のパフォーマンスに可能性を感じて、半年間乗り込んだ竹谷賢二(たけや・けんじ)さん。MTB日本代表としてアテネオリンピックに出場、日本選手権でも4度の優勝を誇るトップライダーが、Allezに施したカスタマイズとは?
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ALLEZはカスタマイズしてこそ活きるアルミロードバイク?
竹谷さんのツイッターやフェイスブックを拝見すると、Allezをカスタマイズされていますよね。その狙いは?
「フィッティングという観点が大きいですね。ポジションを出すためにステムをS-Worksに変えてハンドルをギリギリまで下げて。最初の状態では初心者の方でも乗りやすいようにパッドが厚めのサドルが付いていますが、自分はもう乗り方がわかっているので、軽くて薄いカーボンのS-Works Romin Evoに変えました。それにともなって−−−―ポジション出しって意味合いもあるんですけど−−−―ピラーもS-Worksのカーボンピラーに変えたんですよ。ここは先ほどの硬さをいなすっていう意味合いでも非常に効果があるところです」
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<カスタマイズ前>
<カスタマイズ後>
カスタマイズでアルミの乗り心地は劇的に変わる
Allez Sportはフロントフォークがカーボンですよね。シートピラーもカーボンにすれば前後にカーボンが入ります。
「はい。フロントフォークがカーボンなのでステアリングの安定感はありますが、後ろからの突き上げが硬い感じがするんですよね。腕よりはお尻に衝撃がくる感覚があったのでシートピラーをカーボンに変えてみたんです。そしたらもう、カスタマイズはおしまいでいいかなっていうくらい劇的に乗り心地が良くなりました」
それは大きい変化ですね。完成車を購入したらまずホイールを変えるべし、なんてよく言われますが、ホイールは変えていない?
「その時点では、ホイールは変えてないです。現在の最終仕様になるまで、ほとんどの期間はそのままのホイールで走りましたね。ただタイヤはS-Works Turboの24Cに交換しました。タイヤは乗っていれば必ず減っていくものですし、乗車姿勢と同じで変更する可能性がもっとも高い部分です。結果、接地感が軽くなって地面離れが良くなり、軽快感が増しました。路面からの振動も軽減されるので、ああ、ここまでできたらいいねと納得して乗れましたね。シートピラーとタイヤのふたつは一般のライダーにもオススメのカスタマイズポイントです」
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S-WORKSにはない性能もある
たしかにそうですね。しかしAllez Sportのコンポは9速で、ハイエンドである11速と比べるとやや物足りない感じもします。それでも充分ですか?
「そうですね。S-Worksの人といっしょに遜色なく走れますからね」
それは竹谷さんだからでは(笑)。
「(笑)。逆に、Allezに備わっていてS-Worksに備わっていない性能もあるんですよ。なんだと思いますか?」
う〜ん、なんでしょうか……。アルミだからやはりタフさとか?
「そのとおりです。繊細に道具を扱える人のために作られているのか、初心者による扱いに耐えられるように作られているのかが違います。Allezはアルミのシートピラーで、がっしりしたステムにがっしりしたハンドル。変速はいたずらに増やさず、タイヤも安定性を考えて太め。そういった耐久度はS-Worksに備わってないんですよ、残念ながら。だからその意味合いではガンガン乗ってほしいし、ガンガン乗れるバイクなんです。
たとえば飛行機や電車で輪行するときって、ラフな扱いで塗装がはげたりすることもあるわけですよ。イベント会場で外に置いたときに、おしゃべりに夢中になっていると風でバコーンと倒れたりとか。そういう状況下において、S-Worksだと目をつぶれないじゃないですか(笑)。「まあ、100歩ゆずってしょうがないか...」って自身を納得させられるかどうかが、Allezに求められるスペックなわけです。他のものでいえば……たとえば自分の日常使いするグラスや食器っていうのは割れると惜しいけど、でも許容できるものを使うべきですよね」
高価な芸術品を使うわけにはいかないです。
「そう。ここ一発!っていうときだったらいいし、たとえばバカラグラスを割ってもまた新しいの買えばいいやと思える人だったらいいけど、うおおおバカラが!てなっちゃうなら(笑)、もうそれは日常で水を飲むのに使えないじゃないですか。だから使い方に合ったものという観点が大事で、自分でも輪行やイベント時などS-WorksよりAllezの方がいいじゃないかって状況がいくつもあるんです。
Allezはタフさを得るためのパーツ構成で、フレームも肉厚にしている部分があって、そのぶん硬いんだけれど強度が上がる。だからガンガン乗りこなして、自分の技術を上げることができる。そして上達して硬さが不要だと感じるようになったら、カスタマイズで削ぎ落としていけばいいんです」
なるほど。育てがいのあるバイクですね!
「そうです。自分とともに育つというかね。自分のラフさをある程度カバーしてくれて、なおかつ懐の深いバイクなんです」
Allez、単なる入門用バイクを超えた存在に思えてきました。そして竹谷さんの探究の旅は、まだまだ終わりません。次回〜さらに上のカスタマイズ編〜で究極のAllezに迫ります。
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【筆者紹介】:成田ケンイチ
身の丈にあったバイクという考え方には、脚力だけでなく金銭的な部分も含まれるのです。どちらもキビシイ……。小学館自転車部所属。
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