2018.04.12

今年はモテ系に着る! MTBウェアの最新着こなしテクとそのネタ2018

今年はなにを、なぜ着る、どう着こなす? MTB用ウェアをさらにセンスよく着こなすテクとネタ。

『身なりは人なり』みたいなことはやっぱりあると思っていて、ある程度自分なりのスタイルを持っている方がステキだと思う。スタイルなら走りで表すぜ、がよりステキだが、走りよりも身なりだぜ、もこのご時世、スタイルとして悪くない。

もちろんマウンテンバイキングはスポーツだから、機能面こそ大切だ。ただその機能性と洒落っ気とのバランスポイントってのはやっぱりあって、なんていうか、知っているか知らないかだけの問題だったりもする。

 

スペシャライズドのMTB用アパレル2018モデルがお目見えした。スペシャのバイクをイメージした、その用途向けのウェアを用意している。機能性と洒落っ気のバランスをキチンと取っているような感じがする。そのコーディネイトごとに見てみよう。


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《MODE : DEMO》
シャツ:DEMO JERSEY LONG SLEEVES(完売)
パンツ:DEMO PRO PANT(完売)
ヘルメット:S-WORKS DISSIDENT DH HELMET
シューズ:2FO FLAT 2.0 MTB SHOE

まずはDEMOのモード、バイクでいうとダウンヒル用DEMOに似合う、下りっぽい格好だ。下りっぽいっていうかこれが2018年最新型MTBファッションだとオレは信じている。理由を述べよう。

トップスに着るDEMOロングスリーブジャージは、速乾素材のVaporRize™ 生地を使用。汗に濡れた生地がすぐに乾くことの良さを改めて記すと:

1)汗をかいて運動を止めた時、冷えてカラダを冷えさせない
2)水分が蒸発するときの気化熱(熱を奪うこと)でカラダを冷やす

のどっちか。1は春と秋、2は夏に調子いい。冬とか真夏は下に保温系か冷却のアンダーウェアを着るといい。どっちにしろアンダーを着ると、ルーズなシルエットのサラリ具合が、さらにサラリと風になびくのだ。汗でカラダにベタついたシャツは、本人も気持ち悪いが見ていても気持ちよくない。

そしてもう一つ、説明に曰く「臭いを抑える再生糸、S.Café® コーヒー糸を素材」とある。コーヒー素材の糸を使うことで、臭いの発生を抑えるんだとか。ありがたい機能だ。というのも、化学繊維は乾くとき変な匂いが付きやすい。それに、いわゆる消臭剤の臭い自体も苦手だ。だからお湯でざっと洗って、臭いなくすぐ乾けば、なんか旅先で調子いい。

 

大切なのはパンツ『Demo Pro Pant』である。これこそスペシャライズド・MTBウェアの真骨頂だ。

というのも今、マウンテンバイク用のロングパンツは、市場にはほとんどない。あるのは、ショーツばかりだ。

しかし、マウンテンバイカー(オレ)が欲しいのは、

・多少ヒザから転がっても破けにくく丈夫で怪我しにくく
・軽くて(軽いに越したことはない)
・裾がギアに引っかかりにくいシルエットで
・プロテクターを下に付けられる

こんなMTB用ロングパンツだった。そんなところにこのDemo Pro Pantだ。汚れても、ザクっと脱いでジーパンに着替れば、とたんに街の顔をしていられる忍者性もステキだ。パンツ全体のシルエット自体もシュッとしている。

ゴム付きのベルクロベルトでウェストの微調整、付け外ししやすいボタンなど、細かなデザイン言語もMTBの世界観を大事にし、そして使いやすい。なくすと大惨事のクルマのカギも、大事にしまえるポケットが付く。

丈夫で軽く、洗えばすぐ乾くのも、 マウンテンバイカーにはありがたい。なお着脱式インナーのライナーショーツもつくので、登りの長距離ペダリングも大丈夫。まあ下にお気に入りのショーツを履いてしまうのも吉だ。

MTB用にロングパンツを出すあたりが、スペシャならではの英断だ・これもあるいはスペシャMTB開発ベネディクト兄弟の差し金か。「欲しいだろ?(ニヤリ)」。そうだよ、ロングパンツ欲しかったんだ。他んとこが出さないし。

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《MODE : ENDURO》
シャツ:ENDURO COMP 3/4 JERSEY(完売)
ショーツ:ENDURO SPORT SHORT(完売)
ヘルメット:TACTIC III HELMET
シューズ:2FO FLAT 2.0 MTB SHOE

次はENDURO モードを紹介しよう。このカラフルなコーディネイトは、一見チャラく見えるかもしれない。だがここにとても大事なファッション要素がある。差し色の統一だ。

このコーディネイトでは、大切なのは黄色だ。先のDemo Jerseyと同じ素材のトップス、つまり速乾で臭いにくいこのEnduro Comp 3/4 Jerseyに使われる差し色の黄色と、グローブ、ソックスの黄色が同じなのだ。これは偶然じゃない。差し色とは、ワンポイントで入る色のこと。

遠回りな人生のなかで、ファッション系フィットネス雑誌のスタイリングみたいなことをした。その時に敬愛するスタイリスト先輩から盗み学んだのが、「差し色を合わせろ」だった。そうすれば、簡単に言えば「センスよく」見えるって。

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シャツ:ENDURO COMP 3/4 JERSEY(完売)
ショーツ:ENDURO SPORT SHORT(完売)
ヘルメット:TACTIC III HELMET
シューズ:2FO FLAT 2.0 MTB SHOE

例えば、このENDUROモードでは、ヘルメットとソックスのカラーを、ポップなグリーンで合わせる。これなら全体が落ち着いたアースカラーでも、ポップなグリーンが遠くから目立っていい感じだ。

明るい印象は、ソーシャルコミュニケーションの基本。明るい人、楽しそうな人に人は話しかけたくなるもの。外でMTB乗っているときぐらい明るく見せよう。会話はするほど楽しくなる。ライドや文字書きと同じだ。

今の主流、ショートでライトなMTBパンツEnduro Sport Shortは、トップスと同じく速乾性があってなにより軽い。ウエストには調整ベルクロ、サイドのジッパーポケット、そして内側にはライナーショーツが装着されている。これは取り外し不可なので、いわゆるサイクル+ライフスタイルパンツとして一日中乗り回してハンバーガー食べに行くのに調子良し。

グレーとブルーを基調とした、よく見ればシャーブでエッジなデザインのアーバン・カモフラ柄は洒落ているが、これは好みだ。黒もあるとのこと。

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《MODE : SOCKS》

忘れちゃいけないアイテムがある。ソックスだ。ウェアの中でも、一番使う機会が多く、毎日でも使う。オレは靴をはく時はソックスを履く。あなたもたぶんそうだろう。

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自転車用のソックスは、最近ありがたいことに、ポップでネオンだ。暗いニュースに溢れたこのご時世、ソックスとパンツぐらいは明るくありたいサイクリストのオレは、いつでもMTBに乗るので、いつでもサイクリングソックスを履く。明るい色を選んで履いている。

ファッションとは、自分を好きになるためのメソッドのひとつだと思っている。自分を好きになれば、人生は、もっと楽しく明るくなるはずだとも思っている。だって、人間は楽しくなるために生きているからだ。この間読んだ『ナショナルジオグラフィック』には、そう書いてあった。

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Photo:Ryuta Iwasaki

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【筆者紹介:中村浩一郎】
本名は中村パンソニって言います。『パンソーニ』ってソにアクセント。最近BMXレース始めたよ。ちょっと前にレーシング・フィーバーっていう妄想チーム遊びやってて、最近フィーバー冷めてたんだけど今年、ひとりプレイング監督としてカムバック。今年9月に47歳になりますが、若いのはカラダだけ。XCレースも出たい気持ち。

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