2019.11.13

Soil Searching: Home, Home in the Van

ウィル・カダムとマーク・テイラー(ザ・フリーラディカルズ)は、トレイルライド(とトレイルビルド)を使命に、ノマド(遊牧民)として各地を走り回っています。

「バンライフ? あのインスタで流行りの? 僕らは違うよ」と、ウィル・カダム。「そういうのには興味がないんだ」。

ウィル・カダムとマーク・『シャーキー』・テイラー、そしてタビサ(彼らのバンの名前。その由来を話すと長くなります…)は、ザ・フリーラディカルズとして知られる面々です。

オンボロのフォルクスワーゲン・ウエストファリアやピカピカのメルセデス・スプリンターを走る家に改造することは、多くのライダーにとっての憧れです。そんな中、ウィルとマークは運転できるようになってからのほとんどの時間を、ノマドとして過ごしています。それも、ソーシャルメディアで目を引く存在となるためではなく、彼らにとってあちこちに移り住むことこそが、生きる道なのです。その信念たるや、決して揺るぎません。

では、そうなったきっかけを紹介しましょう。

ウィルとマークは、一緒にマウンテンバイクのレースをして育ちました。
ウィルは卒業後、バンを買って住み始めました。しかし、バンに住むというのは、実際はなかなか大変です。カナダ東部の過酷な冬の寒さにくじけそうになったウィルは、ケベック州出身の多くが行く道を進みました。そう、彼は西部、ウィスラーを中心とするマウンテンバイクのメッカであるブリティッシュコロンビア州に移り住んだのです。

マークもすぐにウィルの後を追い、彼のバンに住み込みました。数名の他の友達と共に、彼らはこの広い世界を見に行くことにしました。

 「バンに住むっていうのは、実際に理に適っているんだ」と、ウィル。「毎月の出費で一番を占めるのが家賃。それを無くせば、各地のエンデューロレースに参戦できるだけの自由が得られる。その中でスポンサーが見つかるかもしれない」。

こうして、若くて熱意のあるアマチュアレースチーム、ザ・フリーラディカルズが生まれました。

しかし、チップス、サルサ、安いビールでお腹を満たしながら、自費で有名なレースにいくつか参戦し、ほどほどの成績を収めたのち、2人は夢を存続させるかどうか、もう一度確かめなくてはと考えていました。

彼らは旅行やその道中での出来事をビデオに収め始め、各地のコミュニティーを訪れては伝説的ライダーに出会い、トレイルを作り、カナダ人らしく礼儀正しく過ごしました。やはり、「お願いします」、「ありがとう」、「すみません」という言葉は、温かいシャワーを浴びたくなった時や、バンの中で腐りつつある1週間分の汚れた洗濯物を洗いたくなった時に役立ちます。

こうして生活しているうちに、あるすばらしい出来事が起こりました。自分たちをしっかり見つめ直し、『スタンおじさん(シェアして飲むヒップフラスク)』と一緒に相談しあったのち、2人はライドに対するパッション、独自の視点でコンテンツを生み出せる才能、持続可能なトレイルビルドの知識をすべて融合できることに気づいたのです。ザ・フリーラディカルズは、そんな目的を持って、旅するようになりました。

そこから話を進めること現在、彼らはマウンテンバイクの目的地へ旅し、その地元のトレイルビルダーや支援者らと会い、ディグデイを実施し、大量のチップスとサルサを食べ、最終的にはトレイルやそこで活躍するヒーローたちのストーリーを世界とシェアしています。2人はライダーであり、語り手であり、トレイルビルダーであり、そして他にはない身軽なメディアなのです。

 

ですから、タビサが近所の森にやってきたら、この親しみやすいカナディアン2人に熱々のシャワーと洋服を洗う場を提供しましょう。そのお礼として、ウィルはキッチンで渾身の料理を作り、一方のマークはあなたの自動車のオイル交換をしてくれるはずです。

 

ザ・フリーラディカルズからは、いつも親切さがにじみ出ています。

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