我が家にインドアサイクリングがやってきた その1
スペシャライズド社員による、人気急上昇中の「インドアサイクリング」を使った、サイクリングライフのレポートを全3回に分けてお伝えします。
今回の記事は、スペシャライズドでマーケティングを担当している松岡 直紀。自転車には乗っているものの、それほどシリアスにライドしているわけではない、いわゆるライトなサイクリスト。今からサイクリングライフを始めたい、と思っている方々にはピッタリな記事になっています。 第1回目は、インドアサイクリングの自宅導入のプロセスとメリット・デメリットについて、ぜひご覧ください。
ロードバイクを購入したのが10年ほど前。それほど頻繁にライドに行っていたわけでもなくライドのためのトレーニングしているわけでもないけれど、トレランやマラソンなどランニングやサッカー・フットサルといったスポーツを日頃から楽しむ習慣はありました。 とはいえ、スペシャライズド・ジャパンは本社が厚木市にあるので、自宅からは30km弱の距離、ということもあって通勤に自転車を使うことを始め、自転車を日常的に使う毎日に。ようやく朝夕のライドが楽しくなってきた矢先、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、自宅勤務に移行したので、比較的ロングライドで交通量も多い通勤路のため、屋外でのライドは自粛することにしました。
日本中に、外出自粛要請が出ている中で、なかなか満足してライドができない状況になってしまいましたが、その反動もあって「インドアサイクリング」にスポットライトがあってきたのは事実です。ローラー台を使って自転車を漕ぐのと同時に、タブレットなどでオンラインライドアプリを使ってインターネットを通じてつながることのできることには興味を持っていましたが、機材もそれなりの価格だということもあって二の足を踏んでいました。
スペシャライズド・ジャパン代表からすべてのライダーの皆様へのお願い>
インドアサイクリングを楽しむには、まずはローラー台の準備が必要です。最近は、スピンバイクのようなフィットネスバイクタイプのものもあるようですが、オンラインライドアプリを使うためには、パワーメーターかスピードセンサーが必要なため、一般的なスピンバイクでは難しそうでした。(※スピードセンサーまたはケイデンスセンサーを設置できるスピンバイクならば使用可能)そのため、手持ちの自転車を活用の上、ローラー台に設置するのが良いようだということが分かりました。
今回、インドアサイクリングの機材として決めたのが「wahoo KICKR」です。wahooのサイクルコンピューター「ELEMENT ROAM」とは、スペシャライズドのヘルメットに装備されている追跡デバイス、クラッシュ検知器、セーフティービーコンのすべてを一つにまとめたANGiと連携していますので、すでにそのサイコンを使っていたから、というのが理由です。
次にオンラインライドアプリですが、Zwiftを使うことにしました。スペシャライズドの直営店が4月より開始したオンラインによるグループライドがZwiftを使っているので、Zwiftにしましたが、普段ランニングアプリとして使っているStravaとの連携も取れるし、フィットネスの管理がひとまとめにできるので便利です。
さて、いよいよオーダーしたwahoo KICKRが届く、ということで心待ちにして。。。いざ受け取り、というときに思ったのですが。。。箱が大きくて重いこと!今回は、自宅の玄関入ったすぐの廊下に設置しようとしていたので、wahooのマットも同時に購入したのですが、何よりKICKR本体の重量が重い! 後々分かったことなのですが、これくらいの重量がないとペダリングの力を受け止められないし、リアルな走行感を出すためには回転体にある程度の重量が必要ということなのだと思います。 さて、いよいよ開梱してフロアマットを広げてみて…と、意外とこのフロアマットも幅があって廊下の所々に引っかかることが判明。妻にリビング設置を打診したものの、あえなく却下。ということで、オリジナルのプラン通り、廊下での設置となりました。
設置自体は、それほど複雑ではなく、アッというまでに完了。もちろん、後輪を外さないといけないし、クイックリリースかスルーアクスルかによってアタッチメントは変わりますが、そんなに大変ではありません。
その後は、wahooのフィットネスアプリを使って、アプリのダイアログに合わせて設定して機材の設置は完了。Bluetoothでの連携となるのですが、今回私はiPad mini を使って設定しましたが、ほんの10分くらいで完了です。スピンダウンとという調整(36kmh程度まで加速してその後の速度低下を機材に覚えさせるもの)が少し戸惑いますが、一度やってしまえばそんなに時間がかかるものでもありませんでした。
次にZwiftへの連携ですが、これも至って簡単。Zwiftアプリをダウンロードして登録してライドに入る際に、各種センサーとBluetoothで連携してくれるのでほとんど設定の必要はありません。Wahooと同じくスピンダウンする必要はありますが、これももう慣れてしまったので、まったく問題にはなりませんでした。
さて、設置は完了。いよいよライド。シューズとジャージ、ビブを着込んで初めてのインドアサイクリングです。
ようやくインドアサイクリングデビューできました。シリアスライダーの方々のお声や感想は聞いていましたが、私のようなライトなサイクリストとしてはどんなメリットとデメリットがあるのか、というのをまとめてみたいと思います。今回は、オンラインでもグループで走るイベントではなく、気ままにソロで走ってみた感想です。次回はバーチャルでグループライドした感想をお伝えしたいと思います。
- リアルなコースを走ることができて長時間のライドも比較的苦にならない。
私の場合はiPadを見ながら走っているのですが、他のライダーもバーチャルな空間にいるので、競争できたりするのは楽しい。(めちゃくちゃ速いライダーも世界中にはいてびっくりするほど)また、アップダウンも再現されるので、飽きることなくトレーニングを楽しめる。
- 上り坂になればきっちりと負荷もかかるので確実にトレーニングになる。
上り坂は確実にペダルに負荷がかかるので、本当にいい運動になります。ほんの10分足らずで汗が相当に出てくるし、ライド後は足にいい感じの疲れが残っています。
- 雨天でもしっかりとトレーニングができる。
当たり前ですが、雨天でも欠かさずトレーニングすることができます。屋外でのロングライドを自粛している今では運動不足を解消してくれます。もちろん、ライド中は誰とも会いませんので、COVID-19に感染するリスクがありません。
- オンラインライドアプリで仲間とライドを楽しめる
この点は次回にお伝えしますが、住んでいる場所が違うライダーの方々と一緒に走ることができるのは大きなメリット。海の向こうのライダーとも一緒に走れるのは屋外のライドにはない楽しみです。
- 当然止まったままなので風がなく相当に汗をかく。
とにかく汗が吹き出します。いつもは風を切って走っているからか、汗はそれほど気になりませんが、室内だとぽたぽたと滴るように流れ落ちていきます。なので、トップチューブの上やハンドルの上にはタオルは必須だし、フロントフォークの下あたりもタオルが必要です。何より脱水になるのではないかと思うくらいなので、水の準備は必須です。
(※wahooには走行状態に合わせてファンが調節されるKICKR HEADWINDという商品もラインナップされています。)
- 下りの感覚がなく、ずっと漕いでしまうので、同じ距離ならリアルより疲れる(気がする)。
上りはもちろんペダルが重くなって頑張りますが、下りになるとスピード感がないので、下っているフィーリングになりにくく、普段足を止めているスピードでもギアを上げてひたすら漕いでしまいます。結果、屋外と同じ距離でも疲労感はインドアサイクリングの方があるかもしれません。また画面右上の傾斜の表示を確認しながらペダリングするのがいいと思います。
- チェーンや回転体が回っている音が意外と大きく夜は気を遣う。
普段であれば野外で楽しんでいるため、チェーンが回る音やチェーンガイドなどに触れている音は気になりませんが、室内だとすごく気になります。また、ローラー台の回転体もそれなりのスピードで回っているので、“ブーン”という音は低周期の音で響きやすい。夜だとちょっと気になるかと思います。
ダンシングがしにくい。下りはスピード感がないとしましたが、逆に上りはペダルが重いので上りだと分かりますが、ダンシングする際に、フロント側が上がっていないので、なんとなくダンシングしづらい感じがします。これはもしかすると慣れの問題かもしれません。
(※wahooにはKICKRの傾斜をさらに高め、登坂のトレーニングを行えるKICKR CLIMBインドアグレードシミュレーターという商品もラインナップされています。)
-
では、ローラー台を購入して良かったか、という質問があるとすると、答えは「YES」です。初期設定もそれほど大変でなかったし、オンラインライドアプリはリアルなロード設定で飽きないし、バーチャルでつながりあえるのも楽しい。なにより天候に左右されずライドを思いっきり楽しめる点も良い。もちろん、屋外で自転車に乗ることと比べるとどうかと言われると、「屋外でのライド」というのは間違いありませんが。
-
次回はZwiftでのグループライドについて
スペシャライズド直営店では、週末にオンライングループライドのイベントを開催中です。オンラインライドアプリの良いところは、バーチャルでグループライドができるところ。ライトなサイクリストとして参加してみて思ったことを改めてご紹介します。
使用バイク:Allez Sprint Comp DiscALLEZ(アレー)が初心者はもちろん通勤・通学にもおすすめのアルミロードバイクである理由
関連記事
ロードレースファン流 インドアサイクリングの楽しみ方(2020年5月1日)
【COVID-19対応】スペシャライズド新宿・スペシャライズド銀座での新しい取り組み(2020年4月10日)
スペシャライズド・ジャパンの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応策(2020年4月5日)
- カテゴリ
- キーワード