2016.01.06

WELCOME TO THE 2016 SEASON

2016年ロードレースシーズン到来。スペシャライズドは、男女5チームに機材供給をします。若手選手の成長やラストシーズンとなるあの選手の活躍が待ち遠しいです。

ロードレースの熱狂的なファンならば、春分ではなく、とあるロードレースこそが春の正式な始まりだと信じるはず。プロトンが聖ニコラウスを通り過ぎ、緩やかな右コーナーを抜けてサンレモに現れた瞬間からである、と。

この季節、ミラノ〜サンレモの前にも楽しめるレースは多いのですが、プリマヴェーラには明らかに特別な何かがあります。例年通り、最終の登りでは順位争いが繰り広げられ、天候は悲惨なものとなり、何度目か分からない数だけ小集団の逃げがあり、ゴールまで辿り着くのです。

そして2016年、春を告げるレースでも、私たちの注目はペテル・サガンに注がれることでしょう。

サガンはカテゴリーを無視し続け、ライバルを苛立たせ、ファンを喜ばせます。彼はスプリント、クライミング、アタックのすべてを非常に高いレベルでやってのけるのです。問題は、単に彼がサンレモで初のクラシックを勝利できるのかではなく、それをどのように達成するかです。ポッジオの山頂の前まで小集団の中で走るか、50名の集団から逃げ切るか…それが何であれ、私たちはカプチーノをすすりながら見ているはずです。

春の代名詞がクラシックならば、7月のそれはツール・ド・フランスでしょう。ツールを観るというのは、サイドストーリーや流れが豊富にある小説を読むようなものです。

私たちはアルベルト・コンタドールの章に特に惹きつけられるはずです。なぜなら、このツールがコンタドールにとって最後となるからです。ピレネー山脈へは第2週初めに到達することが予定され、第12から20ステージには6回の山岳ステージと2回のタイムトライアルを含む過酷な行程です。そんな2016年のツールは、コンタドールにとって有利となるはずです。

ベルギー最高峰のレーサーには誰しも、熱狂的なサポータークラブがあります。シーズン中最大のレースとなると、道脇ではビールで両手を塞ぎ、国旗を振ってお目当ての選手の名前を叫ぶ彼らを目にします。

トム・ボーネンのサポータークラブは、パリ〜ルーベで最も騒がしい観客グループのひとつ。彼らの存在抜きにレースを想像するのは容易ではありません。10年以上に渡り、彼らはボーネンの浮き沈みを目にし、4度の勝利に報われてきました。そして、2016年に彼がもう一度勝利を望むというのは、大げさではありません。

ここで、ボーネンの過去の勝利をおさらいしましょう。2005年、彼はスプリンターと競うようにレースをし、ルーベのベロドロームでは3人の集団から逃げ切り優勝しました。3年後の2008年、彼はまたもや同じ形で、36km手前から逃げた3人の集団からアタックして優勝。1年後、彼は16kmを独走し、ライバルに47秒差を付けてフィニッシュ。そして2012年、彼は50kmほど手前から逃げ始め、追いかけた集団に1分47秒以上の差を付けています。

ボーネンはパリ〜ルーベで5度目となる勝利を挙げられるでしょうか?

スペシャライズドが2016年シーズンよりサポートするアクシオン−ハーゲン・ベルマンは有望な若手選手の育成をゴールとしています。英雄アクセル・メルクスが率いる同チームの奮闘をフォローしているなら、彼らの#ProveItというハッシュタグに気づくことでしょう。この特徴的かつ素敵なほど真面目な標語は、彼らがサイクリングを得意とする理由を見事に要約しています。彼らは若く、経験値に飢え、がむしゃらなのです。20代の青年がプロ並のウエアブランドと契約を結ぶ世界では、アクシオン-ハーゲン・ベルマンの自立した精神は確実に昔ながらのものと言えます。それは、彼らの期待を上回る実績すべてが、ミニクーパーに収まってしまうほどの人数で達成されているということに、役立っているのです。

彼らがツアー・オブ・カリフォルニアに選ばれるのは若干驚きかもしれませんが、スペシャライズドの本拠地で行われるレースへの参加は喜ばしいことです。2015年、彼らは若手ライダー部問で10チーム中2位に輝き、重要なステージでは2度ほどトップ10入りを果たし、あらゆる機会で勇敢さを見せつけてレースを盛り上げました。優勝することで強さを証明するときもあれば、集団の後方で走ることで証明するときもあります。

いずれにせよ、アクシオン-ハーゲン・ベルマンにはぜひご注目ください。生まれつつある歴史の証人となった気分になることでしょう。

アスタナが誰をツールに送り込むのかは、インダストリー中の関心を集めるところ。ヴィンチェンツォ・ニーバリだとすると、彼らは長きにわたり実証してきたツール勝者を使うことになります。彼は、石畳でも戦えるクライマーという珍しいライダーです。15年に躍動し、ブエルタ・ア・エスパーニャの王者に輝いたファビオ・アルーという若きエースもいます。いずれにせよ、チームがどちらを選ぼうと(あるいは、リーダーを2人用意してくるかもしれません)、手に汗握るレース展開となるのは間違いなさそうです。

ツールの重要なストーリーにポイント賞がありますが、平地のスペシャリストにとって、グリーンジャージの奪い合いは例年通り、激しさを呈するでしょう。その中に確実に入り込んでくる2人と言えばペテル・サガンとマルセル・キッテルです。

2人ともそれぞれのやり方でグリーンジャージのポイントを稼いできました。キッテルは、集団から飛び出してステージ優勝できるほどの最高速度を持つ一方、サガンは様々なステージで高順位に付け、着実にポイントを稼いでいくことでしょう。グリーンジャージの争奪戦が終わったあと、キッテルは後退していくのが常となる中で先頭集団に留まり戦い続け、また、サガンがキッテルのホイールに飛びつこうとしているところを見ても驚かないでください。これはポイント争いで酷使した筋繊維に対する報いを、確実なものとするためであり、一般のレースとは勝手の違うスタイルなのです。

世界選手権ほどのレースで衣装リハーサルが見られる機会は稀ですが、2016年はツアー・オブ・カタール女子レースで私たちにその機会が巡ってきそうです。ドーハで行うレースにおいて、あるステージは2016年世界選手権のルートとそっくりそのまま同じだからです。そのコースは、砂漠での80kmの周回と街中での最終ラップから構成されています。プロトンがどのような走りを見せるのか、今から楽しみです。

リジー・アミステッドは格の違いを見せつけ、何度もライバルを引き離してきました。しかし、ドーハでは、レースを決定的なものとする地形がなさそうです。代わりに、レースは横風に打ち勝って最高位を保てるライダーか、自らを犠牲にして風除けとなる、強いチームメイトを多く持つライダーが優勝することでしょう。ボエルス・ドルマンスはベネルクスの平地でレースを長年してきた経験から、横風対策の高い技術を磨いており、このイギリスチームは、アーミステッドの世界王者防衛に向けたこの今年2月の前哨戦に、慎重に取り組むはずです。

その他、カタールを厳しいものとするのはレースの日程です。世界選手権は20年以上に渡り、9月に行われてきました。それが10月に移動するとなると、特にリジーや選手の多くがリオ五輪に調子を合わせてくるはずですから、プロトンに変化が起こる可能性があります。準備を最も入念に行うレーサーは、カタールの砂漠に行き着く前に燃え尽きてしまわないよう、シーズン中にビーチで休暇を取ることでしょう。

スペシャライズドがサポートするプロチームが使用する主なレースバイクはVenge、Tarmac、Roubaix、そして女子チームはAmiraとなるでしょう。それぞれに得意な戦い方があるバイクが、さらにチームごとに違うカラーリングに彩られ、私たちを楽しませてくれるはずです。2016年は、どのチームを応援しますか?

      

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