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【2019年12月更新】目指せトライアスリート! トライアスロン初心者が知っておきたいロードバイクの選び方

2018/08/03

【2019年12月更新】目指せトライアスリート! トライアスロン初心者が知っておきたいロードバイクの選び方

スイム、バイク、ランを続けて行うトライアスロン。いつかは挑戦したい、と思いながらも、「過酷なスポーツ」というイメージに尻込みしがち...

スイム、バイク、ランを続けて行うマルチスポーツ・トライアスロン。いつかは挑戦したい、と思いながらも、「過酷なスポーツ」というイメージに、尻込みしている人も少なくないのでは。しかし、トライアスロンと一言で言っても、トップトライアスリートが競い合うアイアンマン・ディスタンスから(スイム3.8km、バイク180km、ラン42.195km) から、スプリント・ディスタンス(スイム0.75q、バイク20q、ラン5q)までレベルはさまざま。あらゆる年齢層に対応したレースもあり、何歳から挑戦してもいい。自分のペースでコツコツと練習を重ねられる、生涯スポーツでもあるのだ。

機材に関する疑問・質問は、こちらの記事もチェック。
TTバイク?ロード派?第1回、トライアスロンバイクの選び方について>
エアロ?ロード?トライアスロン用ヘルメットは何を使いますか>
初心者からトライアスロンに挑戦!>

数年前から「いつかトライアスロンをやりたい」と密かに思っていた筆者。「いつかやるなら、今年やろう」と思い立ち、2016年9月の九十九里トライアスロン(スイム1.5q、バイク40q、ラン10qのオリンピック・ディスタンス)完走を目標にすることに……。

そこでまずは、トライアスロンに必要なバイクの選び方を教えてもらうべく、トライアスロンプロショップ「Hi-RIDGE」へ。トライアスロン大会の公式メカニックとしても活躍する高嶺寛己店長と、トライアスロン選手の高嶺直美さん夫婦に話を聞いた。

―3種目の中で、道具の数がもっとも多いのがバイク。買い物も高額になりがちで慎重になります。まずは何から選べばいいのでしょう。

高嶺店長:バイクには、街乗りに最適なクロスバイク、ツーリングからレースまで幅広く楽しめるロードバイク、トライアスロン用に設計されたタイムトライアル(TT)バイク、山乗り用のマウンテンバイクの大きく4種類があります。これからバイクを始めたい、トライアスロンを始めたいという方は断然ロードバイクがオススメ。クロスバイクでは参加を不可とする大会も多く、スポーツとして楽しむ幅が制限されてしまいます。TTバイクは前方に加重するポジションをとりスピードが出るものの、自転車操作に慣れていなければ怖さを感じやすいでしょう。まずはロードバイクで、ドロップバーの操作に慣れること。乗り始めは、ママチャリのように、サドルにしっかりとお尻を乗せ、上体が高い姿勢からスタートしても大丈夫です。前傾姿勢でも怖さを感じず、長時間乗れるようになったら、サドルの位置を調整してレース向きのポジションをとっていきましょう。

直美さん:女性にとって、バイクのハードルは高いですよね。私はもともと水泳選手で、大学からトライアスロンを始めたのですが、バイクの道具の多さには心折れそうになりました(笑)。最初は、デザインが好き、色が好きというところから入っても良いんじゃないでしょうか。「乗っていると気持ちがいい」と思えることが大事だと思います。

バイク選びでまず決めるのが、アルミ製かカーボン製にするかという選択。私の最初のバイクはアルミ製でした。アルミは強度があり、キビキビと走ります。ダンシング(立ち漕ぎ)した際にパワーがしっかりバイクに伝わり前に進んでいく力強さがあります。一方、カーボンの魅力はその軽さ。女性だと、輪行するだけで疲れてしまうことが多いので、軽いにこしたことはありません。繊維素材が振動を吸収してくれるので、長く乗った時の腕の疲れ方も違います。トライアスロンの場合、スイムを終えた時点で腕の疲れがあるので、腕に伝わる振動が少ないことは、大きなメリットになります。

―10万〜100万まで、まさにピンキリのバイク選び。どこまでお金をかければいいのか迷います。

高嶺店長:どんなバイクを購入するかは、トライアスロン挑戦へ初期費用をいくらかけられるかによります。まずは予算を決めちゃいましょう。例えば「頑張って、50万円までなら!」ということでしたら、スイム、ランで必要なアイテムとトータルで考えます。

スイムにはウェットスーツ、練習用水着と本番用トライアスロンウェア(3種目通して着られるウェア)、ゴーグルが必要。ランには自分に合ったシューズが必要です。ウェットスーツは着用を義務付けられている大会が多いですし、浮力があるのでスイムが苦手な人には助かるアイテムです。自分の体型に合ったオーダーメイドタイプだと5万円ほどしますが、長くトライアスロンを続けていこうと思う方は、自分用に作ることをオススメします。

その上で、バイクにかけるお金が決まっていきます。スペシャライズドの女性用モデルならアルミロードバイクの「ドルチェ」(現在のAllez)から、長距離を快適に走るカーボンフレームの「ルビー」(現在のRoubaix)、レース用として設計された軽量カーボンフレームの「アミラ」(現在のTarmac)があります。トライアスロンを目的にしているなら、予算が許す限り、グウェン・ヨルゲンセンやリサ・ノルデンら、トップトライアスリートも使用する「アミラ」がオススメです。
※2019年より男女共通のプラットフォームを採用しております。もっと詳しく>


Allez Sport



Roubaix Sport


Tarmac Sport

スペシャライズドのロードバイクをチェックする>
トライアスロン専用バイクShiv Discをチェックする>

快適なライドを追求するには、どのコンポーネント(自転車を構成する部品の総称)がついているかが重要になります。定価10〜25万円の完成車に採用される105、その上のグレードのアルテグラ、最上級品デュラエースとレベルアップしていきますが、コンポーネントのみグレードアップも可能。さらに、軽くラクにこげるホイール(車輪)がほしくなってきたりと、乗っているうちに欲が出てくるものです。最初からどこまで高いレベルを求めるかは、バイクとどう付き合っていきたいかによって変わってきます。信頼できる自転車屋さんと密にコミュニケーションを取り、納得できる1台を選んでほしいですね。

直美さん:さらにバイク本体以外にも、周辺アイテムが多く必要です。ヘルメット、練習用のウェア、サングラス、ボトルのほか、ペダルに足を固定するビンディングシューズ、速度や走行時間、心拍数などのデータを蓄積できるサイクルコンピューター、長時間ラクにこぐためのDHバーなど。シューズは、フラットペダルに普通のスニーカーでも問題ないのですが、ペダルと一体になってこげるビンディングタイプの方が断然ラクちん。バイク中の快適さはもちろん、その後のランで感じる足の疲れが違います。最初は、足が固定される怖さもあり、転んであざを作る人が大半なのですが(笑)、ぜひその関門を乗り越えてください。

―ううむ。道具が苦手な筆者としては、すでにアイテム数の多さにひるんできましたよ。

直美さん:すごくよく分かります(笑)。まさに自分がそうでしたから。でも、苦手なことは、得意な人に頼んでしまいましょう。信頼できる自転車屋さんを友人から教えてもらったり、トライアスロンのスクールに通って、一緒に走る仲間を見つけたり、自分にとっての“専門家”探しはとても大切。輪行やパンク修理などの基本のやり方だけ覚えておけば大丈夫です。

高嶺店長:私がバイク初心者に伝えることは、スマートフォンの充電は切らさないように、ということ。スマホさえ起動していれば、いざとなればユーチューブで「パンク修理」の動画を見られますし、マップで「近くの自転車屋さん」を検索し、駆け込めばいい。調べれば手に入る情報量の多さを、活用しない手はありません。

トライアスロンは誰もが楽しめるマルチスポーツ。それぞれの種目で、楽しみ方もさまざまです。スイムなら海や湖、川などで泳ぐオープンウォータースイム(OWS)、バイクならツーリングやロードレースへの参戦、ランはフルマラソン、トレイルランニング、駅伝など、いろんな挑戦の仕方があります。体を動かす楽しさを、いつまでも追求していってください。

TTバイク?ロード派?第1回、トライアスロンバイクの選び方について。
エアロ?ロード?トライアスロン用ヘルメットは何を使いますか?
 

<ご協力>
トライアスロンプロショップ「Hi-RIDGE」
〒161-0034 東京都新宿区上落合1-9-11 グランメール落合102 (地図
☎︎:03)5937-3215
FAX:03)5937-3216
定休日:月曜日

高嶺寛己さん:
トライアスロンプロショップ「Hi-RIDGE」店長。中学の時トライアスロンに出会い、日本大学入学後本格的に始める。2006年にメイストーム大西さんの元で修行を開始。国内外多数の大会へオフィシャル、ツアーメカニックとして同行。2011年8月スポーツクラブNASトライアスロンスクールの立ち上げに携わる。

高嶺 直美さん:
トライアスロンプロショップ「Hi-RIDGE」スタッフ。5歳から高校まで水泳を続け、東京女子体育大学進学後、トライアスロン部に所属。2011年佐渡国際トライアスロン大会Bタイプ優勝、2012年東京都トライアスロン選手権優勝、2012年日本トライアスロン選手権16位など、エリートトライアスリートとして活躍中。

【筆者紹介】:田中瑠子
ライター・編集者。スポーツからビジネスまで人物インタビューを多く手がける。2014年、ホノルル100マイルを走って自転車の世界を知る。2015年8月にパリ・ブレスト・パリを取材し、フランスの自転車愛の深さに感動。今の夢は、パリ〜ルーベのパヴェ(石畳)を走ってみること。

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