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SBCUコウジ先生と読み解く、MTB、その楽しみかた  Vol.08 「コウジくん、万全の体制でレースに挑んだその結果」

2017/11/17

SBCUコウジ先生と読み解く、MTB、その楽しみかた Vol.08 「コウジくん、万全の体制でレースに挑んだその結果」

今年最後のXCレースに出場したコウジくんの獲得順位はなんと!

50才になった記念で、ずっと楽しんできたマウンテンバイクのレースに、もう一回本気になってみようよ。そんな「ミッドエイジクライシスを乗り越える術」を実践するコウジくん50才。新たな成人式を迎え、真剣なレースに向けて寝坊するという50才代ならではの役員出勤をメイクした。

「ビジネスマン・コウジくんの当日入りXCレースの戦い方」を読む>

しかし自分なりに走り切ったコウジくん。そして今年最後のレースとなった富士見パノラマでの一戦に挑んだ。その反省文とも思えるメールが届いた。紹介しよう。

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**到着まで**

10月15日午前4時、小雨のなか自宅を出発。会場の富士見パノラマスキー場までは3時間ほどかかる。前レースでの反省を踏まえ、昨日の晩は早寝した。意外に寝れるもんだ。

コースコンディションは、最近の雨から想像できるようにマッドだ。富士見に近づくにつれ、山は白い雲で覆われていく。

6時少し前に到着。しかし山麓のコース地点に雨はない。バイクの準備をして少し仮眠。受付が始まる6時45分まで車の中で体を冷やさず待機する。

ここ最近の気温は低く、まして富士見パノラマは駐車場でも標高1000m超でなおさらだ。6時40分くらいに、レインウェアをバイクジャージの上に羽織り、ゆっくり受付に向かう。

しばらくぶりのレース参加で、全日本選手権以外のレースはゼッケンが年間共通なのに気が付き、ぜんぜんどこにあるかわからずあわてたが、幸いというのかズボラというのか、車の中に放置されていたので再発行の憂き目に合わずに済んだ。

**使った機材**

今日のマシンはNew EPIC EXPERT 29、これにマッドガードを装備する。

EPIC EXPERT 29をチェックする>

試走は上下レインウェア。自転車通勤をしっかりしていない限り、あまり活躍の機会はないレインウェアだが、こんな時にあるとないとでは大違いだ。今回着たのは、昔売っていたレインウェアの上下セットで、今買える最新のジャケットはこちら。残念ながらレインパンツは、2018年のラインアップにはない。

DEFLECT H2O ROAD JACKETをチェックする>

試走開始は午前7時から40分間。召集時間は7時45分なので、試走は1周だけだ。今年の全日本選手権(のチャレンジクラス)で一回走っているコースとそう変わらず、すこし短くなったという印象だ。

試走後にスタートという形になるので、ウォーミングアップを兼ねてゆっくりコースを試走する。ポイントは、自分の走りを生かせる場所とそうでない場所だ。今回のコースには、前回転倒したドロップオフや岩場の上り返しもない、カラダにやさしいかもしれない。

タイヤには雨にも強いGROUND CONTROL 29×2.1を選んだ。タイヤの空気圧を落としても腰砕けしない、ケーシングのサイド剛性が頼もしい。もちろんチューブレス仕様で、空気圧は前後ともに1.6気圧。

GROUND CONTROL 2BR TIRE 29X2.1をチェックする>

ホイールは前回同様 New CONTROL SL29。1330gと軽いのと、これまでのモデルよりも剛性が高く、ハンドリングが良いのも大きなメリットだ。

CONTROL SL 29 148 WHEELSETをチェックする>

**レーススタート**

予定時間通りにスタート。ほぼ最後尾からのスタートにもかかわらず、最初の直線から右コーナーに入るときには、3位につける事ができた。もしかして調子いい?などと思っていたが、少しずつ順位は落ち始める。

全2周とショートなレース。体力と集中力の配分がものをいう。1周目は、無難に走ることにして、2周目にどれだけ粘れるか、を自分なりに考えながらライン取りをした。

コースにはある程度慣れたものの、雨の中での練習はないので出たとこ勝負、経験値が試される。ロックセクションなどのテクニカル部分では、バイクから降りないように心がけて走る。

**木に激突、軽い脳震盪**

2周目のロックセクションを調子よく通り抜けられたまでは良かったが、勢い余って木に正面からぶつかった。バイクは問題なさそうだが、頭を同時にぶつけたようで、少しクラクラする。後続のライダーの邪魔にならないように避けたつもりだが、大変邪魔になったと思う、すいません。気持ちを切り替え乗り始めるが、妙な感じ、どこを走っているのやら。

その後一応ゴールはしたものの、こんな走り?というほどの、普段とは全く違った走りに。根っこにペダルがはまったり、ぬかるんだ登りが走れなっかったり。「なんでこんなところに根っこが待ってるんだ!」って怒ったり。走れているようで全く走れていない。頭を打つって、怖いね。

**今日もレースは雨だった**

それで結果17位。34人中。完走する人数が変わっても、コースが変わっても、前回と順位は変わらず。16人が僕の前にいるということだ。これは喜んでよいのか? 悪いのか? もう少し順位をあげたくもあったけれど、自然を相手にするスポーツ、マウンテンバイクなので、楽しかったともいる。

しかし、今年は3戦を走った。今の自分の生活スタイルを考えると、3戦"も"出たというのは、すごいことだと思う。疲れもある。MTBってカラダへのダメージは、ロードバイクよりも大きいから。

仲間のところに戻ったときに、自分の泥だらけ具合に気が付いた。雨も降っているし、早く着替えてカゼをひかないようにしないと。ジャージを脱ぐと泥の塊が落ちてくる、洗濯もレースの一部なんだなと感じた週末だった。そういえば10年以上前も、マウンテンバイクのレースはよく雨だった。

できるかぎり早く着替えたが、翌日カゼをひいた。50才の身体を酷使したことがなんとなく理解できた。

寒くなり始めたが、トレイルライドのシーズン到来だ。せっかく乗れる身体が戻ってきたので、秋のトレイルライドにも行ってみようかな。

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以上、コウジくんからのレポートをお届けした。とりあえず、レース再参戦のデビューシーズンを、怪我なく終えたコウジくん。レースとしての走りの感触をつかんで終わった。来年は、参戦数が増やせれば、走りの感覚はもっと取り戻せるはずだし、オフシーズンにしっかり計画を組んでトレーニングを積めば。。。とかとか。

とにかくレースシーズンは終わった。草木の勢いもおさまって、山は走りやすくなる。12月にはコウジくんと乗りに行くことにしている。長野県安曇野郡池田町に最近、パブリックなトレイルができたようだ。そこを、コウジくんと走りに行く。今から楽しみだ。


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【著者紹介】:中村浩一郎
上から下まで『初心者用フロートレール』がすっかりつながった、長野県白馬岩岳を走ってきたよ! なんか縁あって、平林安里選手と一緒に走りました。安里くん、地元とは言え無茶苦茶速く、やっぱり最近のXC選手は下りの速さこそが勝負だよな、と思いました。安里くんに「あれがヤリガタケで、あれがシロウマダケで」と解説されながら見る、うっすら雪が積もった白馬の山々は、言葉通り絵のような美しさでした。来年の春に、同じ景色が見えるでしょうか。

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