2019年6月29日スイスで開催されたXTERRA Swissにアンバサダー松葉桂二さんが参戦しました。その模様をレポートします。
競技カテゴリー:XTERRA Swiss Classic
開催日:2019年6月29日(土)
開催地:スイス・ジュ渓谷 (Vallée de Joux)
競技距離:スイム1.5km(1Lap)、マウンテンバイク26km(13km×2Laps)、トレイルラン11km(5.5km×2Laps)
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Xterra(エクステラ)は、Cross Triathlon(クロストライアスロン)と同様にオープンウォータースイム、マウンテンバイク、トレイルランの3種目を連続して行うオフロード版トライアスロン競技ですが、ITU Cross Triathlonより主催者と競技参加者の目線が近く和やかな感じがします。2019年のオフトラ系レースは3月9日Xterra Queenstown Motatapu (NZ)、4月30日ITU Cross Triathlon Pontevedra (Spain)に続いて3大会目です。スイス大会は私が出場したクラッシックをフルバージョンとすると種目距離が半分程度のライトやリレーなど初心者でも参加し易いカテゴリー設定もありマウンテンバイクを持っていれば友人とチームを組んで出場することができます。競技、競技しているオンロードトライアスロンよりハードルも低く欧米で人気急上昇中であるとことが理解できます。
【Registration】
レース会場へのアクセスはスイスジュネーブ空港からレンタカーで70km約1時間、ジュ渓谷と呼ばれるリゾート地まで移動し、早速BTB輪行箱の上でS-Works Epic HTを組み上げスタート&ゴール地のブルネ湖畔(Lac Brenet)へ出かけました。大会参加は半年前からWebエントリーですが、時期により変動するエントリー料79〜109CHFをカード払いし、大会前日のレジストレーション選手登録時にスイストライアスロン協会登録料40CHFを支払ってビブナンバー、スイムキャップなどレースキットを受け取ります。今回は第10回大会とあって総参加者約600人、私が出場するカテゴリーのクラシックは総数約300人、AG男子60-64はフランス2人、アメリカ1人、ドイツ1人、日本(私)1人の5人がスタートリストにあります。この地域はフランス国境に近いこともあり多くのフランス選手が参加していますが、大会はスイス選手権を兼ねています。
【Inspection】
先ずはマウンテンバイクのコースを確認するため、掲示マップを見ていたら昨年も上位入賞しているフランス女子エリートのイザベラ(Isabelle)選手に声をかけられ一緒に試走しました。
石灰質の露岩でライドを躊躇するような技術が要求されるセクションでは攻略ラインを経験豊富なイザベラさんから伝授してもらうとともに、高速・軽量タイヤS-Works Fast Trak 29×2.3の空気圧を下げ難度の高いコースを走っても対応力を発揮するよう調節しながら進んで行きます。スイスらしい牧草地を走っていると野生鹿が飛び出してきたり、放牧牛に出くわしたりと飽きることのないコース設計に嬉しくなりました。バイクコース試走に続きトレイルランコースをMTBで走ってみると、ブルネ湖を周回するロッキーなトレイルにはタフな激坂シングルトラックが特設されており走り応えありそうなコースと感じました。
【Race/Swim】
14時05分 水温27℃ スイム1.5km(1Lap)男女合わせ約300名が一斉スタート。スイスに於いても異常高温が続いておりウエットスーツ禁止となりましたが、今期はスイム練を実践して調子が良かったことから前方に位置取りしたことが災いしました。
スタート直後のバトルに遭い水を飲んで咳き込み全く泳ぐことができず監視艇に掴まり休む事態に陥りました。一旦パニック状態になると呼吸が苦しくリズムも取り戻すことができません。何度かリタイアを考えましたが最後尾ながら2艇の監視スタンドアップパドルに両側からエスコートされ、アレ!(ALLEZ)、アレ!(ガンバレ!)と声を掛けてもらいながら、やっとの思いでスイムフィニッシュまでたどり着くことができました。
(スイム 1.5km 46分34秒 男子順位274位)
【Race/Bike】
S-Works Epic HTは、いつものように私を待っていてくれますが、トランジションに競技バイクは無くスタッフ以外もう誰もいません…。水分補給をして呼吸を整えながらバイクを押しますが乗車位置の方向も分からなくなりスタッフに指示されながら進む始末。
スイムで長時間もがき苦しみオールアウト気味になったためか腕の力が使えず、いつまでも頭の中は泳いでいる感覚が強くフラフラしてスピードが出せません。10kmほど慎重にライドすると周回後半のタフなシングルトラックです。Xterra Japan丸沼湖に似た激坂まで進むとリズムが戻ってきて、急坂を乗車できず押している選手をどんどんパスすることができます。予めフラットが多いコースではリアサスのあるS-Works Epicではなく超軽量のEpic HTが相応しいと判断したことは正しかったようです。
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マウンテンバイク2周回目に入る際、周回ポイントで待機していた妻から「いい感じ!行くしかないよ〜」と声をかけられたことでリラックスでき覚醒しました。『ここまで来たら完走できる・・』という思いをモチベーションに変えペダリングを強めテンポが良くなると前日インスペクションしたテクニカル激坂もS-Works Epic HTはコントローラブルに私を乗せていってくれます。
(バイク 26km 1時間37分48秒 107人抜いて男子順位167位)
【Race/Run】
『完走に向かって進む』という目標を目指す限りターゲットは明確で『ゴールすれば負けのない』レースですから楽しむしかありません。ブルネ湖を2周回するトレイルランは過激に上った後、草付きの急下降がありますがフォアフットを意識し踵着地でブレーキをかけないようピッチを上げて走ります。ホントに暑い中を生涯忘れることのできないレースも遂にフィニッシュラインへ近づいています。
(トレイルラン 11km 1時間10分16秒 15人抜いて男子順位152位)
危険な思いをしたスイム終了時は総合順位305位、後尾からのバイクスタートでしたが完走できてフィニッシャーズメダルを尊く感じました。ゴールエリアでは本格的なピザ窯やパスタ職人を招聘してレース後に振舞うなど食にこだわる国らしい『おもてなし』で選手を癒してくれました。
【Result】
リザルトを見てビックリ、AG60-64男子1位 LATHUILE氏(フランス)、2位Farchant氏(アメリカ)に続き3位入賞でした(笑)。おまけにXTERRA Swiss 主催総責任者Laurent氏からVideo出演したお礼ギフトとしてスイスワインも頂きました!
リザルト:https://www.mso-chrono.ch/fr/results/1121-xterra-switzerland/7808/scratch
スペシャライズド機材を撤収した20時過ぎ斜陽強い草原の中、振れ幅が大きかったレース模様を振り返り、妻と笑いながら歩いて長かった1日が暮れていきます・・。
大会関係者の皆さまお世話になりました。
応援ありがとうございました。
【XTERRA Swiss Classic使用機材】
バイク:SPECIALIZED S-WORKS EPIC HT MEN CARBON 29
タイヤ:SPECIALIZED S-WORKS FAST TRAK 2.3
ヘルメット:SPECIALIZED S-WORKS Prevail UTeam
シューズ:SPECIALIZED S-WORKS 6 XC MTB
グローブ:SPECIALIZED XC LITE
携行ツール:EMT Cage Mount MTB Tool
バイクチューニング:カミハギチューンByカミバキサイクル小牧本店
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