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スペシャライズド社員による「ツール・ド・おきなわ」チャレンジ 2019 その2 今年の機材はRoubaix+チューブレスがトレンド!?

2019/11/01

スペシャライズド社員による「ツール・ド・おきなわ」チャレンジ 2019 その2 今年の機材はRoubaix+チューブレスがトレンド!?

スペシャライズド社員による「ツール・ド・おきなわ」へのチャレンジ。今回は、3人が今年のレース本番で使用する予定の機材を中心に、話を聞いていきましょう。

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●快適に長距離を走れるRoubaixで完走を目指す小松

—昨年のチャレンジでは佐藤・渡辺・小松の3名とも、ディスクブレーキの「S-Works Tarmac」で出場されていました。今年はみなさん、バイクはどうされるのですか?

小松「私が去年Tarmacで走ったのは、ディスクブレーキのバイクで走りたくて、そのときもっとも入手しやすいのがTarmacだったというのが理由です。でも、ふだん(トライアスロン以外)乗っているのはRoubaixなんです。そういうこともあり、今年はモデルチェンジしたRoubaixで出ます。

—Roubaixのよさはどういったところでしょうか。

小松「Roubaixは快適で、疲れずに長い距離を走ることができる自転車です。上りのタイムを比較すればTarmacのほうが速いでしょうが、私のレベルならRoubaixのほうが平均速度で上回ると考えています。それに、私の場合は下りも安心して走れるんです。S-Works Roubaixの完成車スペックで文句なく、ホイールはRoval CLX50を使います。タイヤは、Turbo Cotton。チューブレスという選択肢もありますが、まだ使っておらず、今から変えるという勇気もないのが現状です」

—Roubaixで、どんな走りをしたいですか。

小松「70kmくらいは集団についていきたいですね。そして、千切れてしまったあとも、ちゃんと小さな集団を形成してゴールまで行きたい」

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●Roubaixは快適かつ走りに集中できると話す佐藤

—佐藤さんは昨年、TarmacとVengeで少し悩まれていて、結果として軽いTarmacを選ばれていました。今年は、どうされますか?

佐藤「今年はRoubaixを使おうと考えています。RoubaixにはFuture Shock 2.0というサスペンション機構が搭載されているので、Roubaix=ショック吸収性と思われている方も多いと思いますが、そもそもサスペンションとは、路面との接地を保つためにあるものです。新型Roubaixで、そのことを改めて認識できました」

—具体的には、どんなメリットがありますか。

佐藤「今までは、路面の状況などに合わせてライダーが前後の加重をコントロールすることで、グリップを保ちながら走っていたところを、Roubaixは意識することなく、ペダリングに集中できるんです。実は上り勾配も、重心移動を意識せずシッティングで行ける範囲が増えます。しかも新型RoubaixはTarmacよりエアロ性能も高い。重量は少し増えますが、乗って速い、そしてラクなのがRoubaixです」

—小松さんが、Roubaixは下りが安心というのも、そういったところに理由があるわけですね。

佐藤「そして、ペダリングのバンドワイズを広げてくれる。それもRoubaixのよさです。ただ車種選びは出発直前まで悩むと思います。Tarmac乗ってたらゴメンなさい」

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●ダイレクト感の高いフィーリングを好む板垣はTarmacを選択

—ふだんはMTBメインという板垣さんですが、ツール・ド・おきなわのバイクは何を選びますか?

板垣「Tarmacです。軽さとダイレクト感に関しては、やはりTarmacが抜きんでています。現行のRoubaixは、距離にして150km、獲得標高3500mというコースで走ってみました。Roubaixでも登坂性能は高いですし、下りの安定感も確かにあります。ただ、私の場合は同じコースで比較してみると、Tarmacのほうがダメージが少ないと感じます」

—そこは、若さもあるのかもしれないですね。

板垣「私の乗るTarmacが、SRAM RED eTAP AXS仕様であることも大きいと思います。リア12速になりギアレンジも広がったことで、10-33Tとギアレンジが広がり、状況に応じてより適切なギアを選択できるようになりました。変速性能も、以前のeTAPよりよくなっていますね」

Tarmac Discについて>
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●今年はいよいとチューブレスタイヤが広まるか

—ところで、タイヤは小松さん以外のもみなさんTurbo Cottonですか?

佐藤「タイヤは、チューブレスレディのS-Works Turbo RapidAirです」


S-Works Turbo RapidAir

 

—おお。当然、チューブレスで使うわけですよね。

佐藤「多少の穴であれば自己回復できるチューブレスは、レースにおいても大きな魅力です。とくに現状では、ディスクブレーキのロードバイクでレースに出ることができても、パンクした際にニュートラルサービスで同じ仕様のホイールがもらえない可能性がありますから、チューブレス化のメリットは大きいです。フレッシュの状態なタイヤであれば、取扱説明書どおりに運用すれば何ら問題ありません。ニセコクラシックでも使いましたが、まったく問題ありませんでした。ただ、タイヤとリムの相性はありますから、CLXとTurbo RapidAirの組み合わせが推奨されます。今年は“チューブレス普及委員会”というつもりで、皆さんに安心して使ってもらえるようにしたいです」

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—板垣さんは、どうされますか?

板垣「今はTurbo Cottonなのですが、これからチューブレスレディを試してみようと思っています。チューブレス化することで、ちょっとした穴だったらシーラントが塞いでくれるというのは、レースではやはり大きなポイントです。高圧専用に開発されたRapidAir シーラントを使うことで、最大3mmまでの穴を、空気圧が下げることなく瞬時に塞ぎます。パンクで脱落するリスクは、大幅に減らすことができるでしょう」

佐藤「210kmに出られる皆さんは、レース時間が5時間近くあります。これだけ長いと、スローパンクのリスクも考えないといけないですよね。小さな穴が開いて、少しずつ空気が抜けてしまうこともある」

小松「それは、試さないと!」

板垣・佐藤「まだ時間はありますよ!」

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●レース本番を見据えた練習を

—さて、今年は板垣さんが初めて参加されますが、ツール・ド・おきなわへの参戦経験が豊富な佐藤さんからアドバイスはありますか?

佐藤「おきなわはやはり、暑さ対策と補給でしょうか」

小松「私は去年初めて参加して、事前に“暑さ対策が大事”とは言われていたけど、トライアスロンで慣れているから、自分にとってはそれほどでもなかったな」

—板垣さん、暑いのは得意ですか? 苦手ですか?

板垣「暑いのは、そんなに苦手ではないと思います。ただ、お盆休みのとても暑い時期にロングライドに出て、いつもはスポーツドリンクを飲んでいるのにその日は“飽きたから”という理由で麦茶ばかり飲んでいたら、120kmを超えたあたりからお腹がタポタポになり、パフォーマンスも落ちてしまいました。やはり、吸収がよいものを摂らないといけないなと感じました」

佐藤「私も去年、トレーニング中に麦茶ばかり飲んでいたんですけど、レース中に麦茶は補給できないわけですよ。『トランスコンチネンタルレース』を日本人として初めて走破された忠鉢信一さんが、レースでは事前に試したことしかできない——とおっしゃっていて。まさにそのとおりだと思いました。私は昨年、直前に補給の戦略を変えて失敗しているので、身にしみてわかります。ツール・ド・おきなわでは、レース中の補給所でもらえるのは水とアクエリアスなんです。だから、ふだんは飲んでいないアクエリアスも、今は飲んでいます。また、レース中は固形物を食べている余裕がないので、ジェルで補給するなどといったことを、事前に試しておいたほうがよいです」

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板垣「むかしクロスバイクで160kmのサイクリングをしたときにエネルギー切れを起こして、その怖さは経験しているので、しっかり補給が摂れるようにしたいですね」

佐藤「板垣さんは本番前に、最低でも140kmくらいの実走トレーニングはやっておきたいですね。あとはやはり、集団走行。自分ではよかれと思ったことが、集団の中では危険になってしまうこともあります。これは本番までに少しでも経験を積むしかありません。そしてレース本番前の試走ですね。クルマでよいので、コースを事前に見ておいたほうがいいです」

—何回も参加しているBIKE SHOP FORZAの新井康文さんも、“毎年路面状況や道路工事の箇所が変わっているから”と、チェックを欠かさないそうですからね。では最後に、改めてレース本番の目標を。

佐藤「市民140kmで50位以内!」

小松「集団の中で完走したいね」

板垣「市民210kmを無事に完走することですね!」

—すでにレース本番まで2ヶ月を切っていますので(取材時点で)、体調など崩されないように気をつけて。健闘を祈っています!

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佐藤 修平
スペシャライズドが提供する製品やサービスについて、その機能や特徴を販売店やエンドユーザーへと伝える「SBCU」のメンバーであり、フィッティングサービスを統括する。過去のツール・ド・おきなわでは、2014年に市民140kmを完走、2017年に市民210kmを完走。2018年は体調不良に苦しみつつも、市民140kmを182位で完走。2019年はニセコクラシック 70km Men 40-49で17位に入り、今のところ手応え十分?最近はMTBライドに傾きつつある45歳。

[予定機材]
バイク:Roubaix Expert
ホイール:Roval CLX50
タイヤ S-Works Turbo RapidAir
サドル:S-Works Power

小松 亮
スペシャライズド・ジャパン代表。一児と猫二匹のパパであり、サラリーマン社長であり、そしてアスリートと、三足のわらじを履く53歳。バイク180kmを含むアイアンマン・ディスタンスにチャレンジし、アイアンマン・ジャパンのエイジ優勝やハワイ・コナで開催されるアイアンマン世界選手権への出場経験をもつ。2018年のツール・ド・おきなわは、事前の体調不良が響いてDNF。引き続き集団走行への慣れや補給が課題だが、アスリートとしてのレベルや独走力に関してはメンバー中、随一。

[予定機材]
バイク:S-Works Roubaix
ホイール:Roval CLX50
タイヤ:Turbo Cotton
サドル:S-Works Power

板垣 響
スペシャライズド・ジャパンでSBCUチームの一員として業務に励みつつ、MTBエンデューロ競技シリーズ「ENS」(エンデューロ・ナショナル・シリーズ)に参戦する24歳。ロードバイクでのロングライド経験も豊富だが、サイクルロードレーストなると未経験。ツール・ド・おきなわのレース本番までに、どれだけ場数を踏めるかが課題。

[予定機材]
バイク:S-Works Tarmac Disc SRAM RED eTAP
ホイール:Roval CLX50
タイヤ:S-Works Turbo RapidAir
サドル:S-Works Power Arc

 

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