ボーラ・ハンスグローエの選手たちがスペシャライズドのRETUL FITと自社風洞実験施設『Win Tunnel』でポジションの最適化を行いました。
10月中旬、スペシャライズドがサポートするボーラ・ハンスグローエの3名のライダーとテクニカル・パフォーマンスのリーダーパチ・ヴィラ、メカニックのガード・コダニックは、カリフォルニア州モーガンヒルにあるスペシャライズド本社を訪れました。
この訪問の目的は、RETÜL(リトゥール)テクノロジーの力を借りて生体力学的にも、自社風洞実験施設のWin Tunnel(ウイン トンネル)で空力学的にもライダーの走行姿勢を最適化することでした。
2019年のツール・ド・フランスをキャリア最高位となる4位で終えたエマヌエル・ブッフマン(ドイツ)、そしてそのツールでブッフマンを懸命にアシストしたパトリック・コンラッド(オーストリア)とグレゴール・ミュールベルガー(オーストリア)は2日間に渡り走行姿勢を改善させました。
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テストにこの時期を選んだ理由について、パチ・ヴィラはこう答えます。
「なぜ今かって? 土曜日(10月13日)はロンバルディアで戦っていたからです。選手たちの体調は良く、体重はレース時と同じです。シーズンが終了した11月にテストを行っていたら、体重は増え、体調も異なっていたはずです。選手たちは現在リラックスできており、スペシャライズドでのテスト全体を楽しむことができます。シーズン中に来ていたら緊張したままだったでしょう。」
「RETÜLテクノロジーの力を借りることで、選手たちの体の柔軟性や可動域を明らかにできました。3D モーションキャプチャ技術を利用し、走行中の体の各部の角度や動作を記録し、生体力学的にもっとも効率的な姿勢を実現することができました。さらにRETÜLルームからヒューマンパフォーマンスラボへと移動し、選手たちに代謝テストを受けさせ、有効な出力を得られる範囲を調べました。
代謝テストの目的は、出力損失や、アグレッシブすぎる姿勢により生じる疲労を最小限に抑えることです。この知識を踏まえ、Win Tunnelで空気抵抗を記録し、最終的にはもっとも速く走れる姿勢を導き出しました」と、応用テクノロジーおよびヒューマンパフォーマンスのトッド・ カーヴァーは言います。
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新型ShivTTでRETÜL FITを受けるブッフマン
近年のグランツールでは個人またはチームタイムトライアルのステージが増えており、今回のテストでは、タイムトライアルでの姿勢やエアロ性能に主に焦点を当てました。
「今年のグランツールを振り返ると、チームまたは個人タイムトライアルで勝敗が決まっています。したがって今回のテストではTTを優先的に取り上げました。TTの成績はまあまあではなく確実に上位を目指さなくてはならず、上位に入れないとそれ以外のステージで順位を上げることはかなり厳しくなります。サイクリングを科学の力で掘り下げるほど、選手一人ひとりの努力がより大切となっていくのです」 - パチ・ヴィラ
スペシャライズド本社の訪問では、イノベーションラボの見学は外せません。シニア工業デザイナーであり、サガンコレクションを主に手がけたエリック・ノーリンは、カスタムペイントが施されたフレームや特別なプロジェクトの裏で行われる工程を説明しました。
また選手たちはクリエイティブディレクターのロバート・エッガーとも会いました。2輪のあらゆるものを独創的に形作ることで知られるエッガーは、自身が発案したデザインのいくつかをラボで彼らに紹介しました。誰が見てもはっきりとわかるほど、彼らは興奮している様子でした。
ロバート・エッガー(左)から説明を受けるコンラッド(中)。右はエリック・ノーリン。
笑顔のミュールベルガー。来期は2018年ビンク・バンクツアー以来の勝利を期待したい。
RETÜL FITを受けて更なるパワーアップを図るボーラ・ハンスグローエのライダーたち。来シーズンの活躍も大いに期待しましょう。
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