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アイアンマン世界選手権への挑戦 第1回 日本の代表として戦う

2015/09/24

アイアンマン世界選手権への挑戦 第1回 日本の代表として戦う

スペシャライズド・ジャパン財務部長を務める小松が、アイアンマン世界選手権へ挑戦します。レーニングと仕事そして、家庭の3つのバランスを究極にこなす達人の素顔とは?

アイアンマンとは、エイジ選手ながら、練習量とメンタルはプロ並だ。

トライアスロンとの出会い

トライアスロンは、1978年にハワイで始まったスポーツ。その初の大会が、「アイアンマンレース」だ。スイム3.8km、バイク180.2km、ラン42.2kmという距離を走る。シドニーオリンピックで正式種目となり、ショートディスタンスが周知されたが、やはり、トライアスロンの醍醐味は、ロングだ。中途半端な練習や気持ちでは、完走できない。「アイアンマンレースを完走するとアイアンマンの称号が与えられる。」 完走だけでも大変だが、更に、好成績を収めると、「アイアンマン・ワールド・チャンピオンシップ」の出場権利が得られる。そのために頑張るのだ。アマチュアでながら、プロ並みの練習量と、メンタルを持つ、選ばれしトライアスリートのみが出場できる、頂点の大会なのだ。

その大会に、スペシャライズド・ジャパンの社員でもある、小松亮氏が、8月開催のアイアンマン・ジャパン北海道において、自身二度目のアイアンマン・ワールド・チャンピオンシップ出場権を獲得したのだ。早速、小松選手にお話を伺った。小松選手とトライアスロンの出会いは、2008年。同社への入社がきっかけでロードバイクに乗り始め、次第に本格的になり、ついにトライアスロンを始めることになった。もともと学生時代は、水泳部。更に海を中心に泳ぐ水泳部だったとのことで、ネックとなるスイムが万全だったことは、大きい。ただ、自身は、一番得意な種目は「バイク」と答える。いずれにせよ、バイクに乗ったことが、アイアンマンに繋がっていたのだ。

そのバイクが得意種目となった理由がある。それは、ズバリ機材の効果がハッキリ出たことが、大きく関わっていた。当初、トライアスロンを始めた2008年は、ロードバイクにDHバーを付けて使用していたのだが、2011年に初代SHIVに乗り換えた。これは、「トライアスロンバイク」であり、シートアングルも立ち、ハンドル位置も低い、それまでのものとは、全く違うものだった。もちろん、スペシャライズドの「命」でもある、「ボディージオメトリーフィット」によるバイクフィッティングも導入、新しいバイクとポジションで挑んだ年だった。そして、同年の宮古島で、37位という好成績を収めたのだ。「バイクを変えて、全然変わったんですよ。実際、脚力がついたということもあると思いますが、いや、本当にグンと速くなりましたね〜、直線コースは、楽に速く走れる。機材とボディージオメトリーフィット両方の効果です。」と小松選手は語る。そして、その年にアイアンマン・コリアにて、一回目のハワイをゲットしたのだった。

クウォリファイしたこと

「素直な気持ちですか?。。。」小松選手にクウォリファイしたことを聞いてみた。「2012年では、もう止めようとも思いました。ただ、2011年のアイアンマンで知り合った仲間たちが、ずっと、チャレンジを続けていた姿を見て、カッコイイなと思ったんです。だから自分も止めちゃいけないと思ったんですよ。」ただ、2011年以降、12,13,14年と結果を出せなかった。そして、今年は、最高の結果が出せた。「泣きたいくらい嬉しかった。」と語る小松選手だった。

「職場風景、仲間たちと和気藹々で〜す!」

職場、家庭の理解、そして協力

まず、スペシャライズドという会社は、本国アメリカで、「ランチタイムライド」というものが存在する。これは、お昼休みに、ロード、MTBそれぞれ、走りに行く習慣なのだ。しかも、真剣に走るそうだ。そのバイクメーカーならではの良き習慣がこのスペシャライズド・ジャパンでも行われている。「理解というのはありますよね。こういうことをやっていることへの精神的なサポートというのは、職場、家庭両方ありますよね。」また、家族の協力と理解にも感謝しているとのこと。「実際ジャパンの時にレース会場に妻が、応援に来てくれたり、「今何番」とか言ってくれたり、写真を撮ってくれたりと、強力なサポーターをしてくれています。」「いつも外食ばかりでスミマセン(笑)」

「ランチタイムにランニングのトレーニング、行ってきま〜す!」

心がけていること

多忙な中でトレーニングなどはどうしているのか。「朝を大切にするということですね。」と語る小松選手。同社の所在地は、神奈川県厚木市で、練習環境に恵まれている。ロケーションの良さと、仕事前の早朝の時間を使って、朝活トレーニングをしているとのこと。「バイクもランもそうですけど、あまり人が動いていないところなので、自由にでき、力いっぱい練習ができます。」とのこと。また、休みとなる週末の過ごし方も同様で、「朝早くやれば、午前中で終わるので、それ以降は普通の家庭人に戻れますから。」 そうなのだ。プロ選手ではない、トレーニングだけやっていれば良いわけでない。「家庭サービスは、当然しないとダメです。そのプレッシャーは感じますよね。(笑)」と、多忙な業務と厳しいトレーニング、そして家庭を守る、アイアンマンは、優しい笑顔で答えてくれた。

4週間前(9/9〜15)のトレーニング内容

SWIM

BIKE

RUN

内容

km

内容

km

内容

km

9

100X19

2

 

 

トレミ

6.5

10

 

 

 

 

 

 

11

100X15 (1'35'')

1.6

宮ケ瀬 平均 30.3km/h

68

 

 

12

200X5 + 10X5

1.6

秦野大井松田 平均 30.9km/h

115

 

 

13

 

 

 

 

多摩川ペース 4'36''

20

14

 

 

宮ケ瀬 平均30.1km/h

68

 

 

15

 

 

 

 

 

 

合計

 

 

5.2

 

251

 

26.5

アイアンマンジャパン後の小松選手のトレーニング日誌を見せてもらった。「今は、まだ緊張感など全然なくて、ジャパン終わって、十分休んだので、そろそろ身体を絞らないとな〜、というところです。」そう言っていたが、やはり得意種目のバイクは、しっかり走り込んでいる。

決戦の日まで、あと3週間!

【筆者紹介】:Triathlon GERONIMO 大塚修孝

トライアスロンジャーナリスト。トライアスロンの関わり25年。1996年から、アイアンマンを追い続けている。

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