ロードバイクの性能を評価する上で外せないファクターとなった、エアロ性能。だけどそれって、誰でも体感できるものなのか!? SBCU先生に聞いてみた!
前回、ロードバイクにとってのエアロダイナミクスの重要性、そしてスペシャライズドが自社の風洞実験施設を有し、そこでエンジニアが思う存分実験できる環境にあることなどをSBCU先生から伺いました。
しかし、しかしです。「エアロ性能は誰に取っても重要である」と聞かされてもなお、こう思わずにはいられません。
それ、本当に私に意味ありますか?
SBCUのお二人、佐藤修平さん(さとう・しゅうへい、写真左)と渡辺孝二さん(わたなべ・こうじ、写真右)が、私のしつこい疑問にも丁寧に答えてくれます。
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「前回もお話ししたように、エアロ性能はすべてのライダーにメリットがあります。速度に関係なく、地球上に空気がある限り空気抵抗は存在するわけですから。もちろん、ライド時にはライダー自身がいちばん大きな面積を占めますし、体の形を瞬時に大きく変えることはできません。それでもバイクやエキップメントの形状を空力的に最大限に向上させることで、かなり対処できるんです」(渡辺さん)
そのメリットが、なかなか見えてこないんです。乗ればわかると言われてしまうかもしれませんが……何か、わかりやすい指標はないのでしょうか。
「ロードバイクのエアロ性能を説明するとき、一般的にはワット数、つまりライダーの出力で話されることが多かったかと思います。時速何キロで走行するときに、何ワットの力をセーブできる、とかですね。でもこの説明だと、かなりのワット数を出すことができるエリートライダーにしか価値がないものだと思われてしまうのも、無理のない話ですね」(佐藤さん)
そうですね、私などはパワーメーターも使っていませんし……。
「そこで、言い方を変えたんです。S-Works Venge ViASなら、40kmの距離を走ったとき、それまでのロードバイクと比べて120秒、タイムを短縮できます――と。これは、スペシャライズドの風洞実験施設、Win Tunnel(ウィン・トンネル)でテストした結果です」(佐藤さん)
確かに40km走って2分早く着くとなれば、ワット数で説明されるよりはずっと、一般の人にはイメージしやすいでしょう。
「さらに、Roval CLX 64というホイールや、S-Works Turboタイヤ、S-Works Evade GC スキンスーツ、S-Works Evadeヘルメット、そしてS-Works Sub6シューズを併せて使用することで、従来製品と比較して5分32秒のタイム短縮が可能というデータが出ています。“それは強い人間が乗ったからだろう”という声もあるでしょうが、エアロ性能が意味のあるものだというイメージは持っていただけると思います」(佐藤さん)
「シティサイクルでも、向かい風の強い日には強い抵抗を感じて前に進まないように思えますし、ロードバイクに乗れば、風のない日であっても速いスピード域になれば風の抵抗を感じます。ですから、エアロ性能というのはライダーの求めるものに関係なくメリットがありますよ。スペシャライズドでは、TEST THE BESTという試乗会を各地で開催しているので、ぜひ体感してください」(渡辺さん)
エアロ性能が重要であり、誰にでも体感できるという理屈はわかりました。あとは、試乗あるのみですね!
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【筆者紹介】:須貝弦
万年ビギナー状態だが、それでも自転車で地元の里山をめぐることを心のヨリドコロとするフリーライター。年に1度だけ、レースにも出ます。
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