初開催のE-MTB 世界選手権でスペシャライズドの電動マウンテンバイクが初優勝!
2019年8月28日、カナダ・ケベック州モンサンタンで初めてのUCI E-MTB 世界選手権が行われました。このレースは2019年のUCIマウンテンバイク世界選手権で最初に行われたレースであり、4名のスペシャライズドライダーが世界一の称号をかけレースに挑みました。
男子レースにはアラン・ハザリー(南アフリカ)、クリストフ・サウザー(スイス)、ヤロスラフ・クルハヴィー(チェコ)が、女子レースにはマガリー・ロシェット(カナダ)とアネク・ビアテン(オランダ)が出場しました。
このレースには、UCIに登録し各地域の協会に選ばれた19歳以上であれば誰でも参加できます。
7.3kmのクロスカントリーコースで行われるレースの所要時間は1時間半から2時間。アネク・ビアテンがこのコースを試走した際の動画をインスタグラムに投稿していますので、その様子をご覧ください。
UCIの規則では、E-MTBは2種類の動力源で走るものと定められています。1つは人間の脚力、もう1つはモーターです。モーターは、時速6kmを超えない走り出しをアシストする場合を除き、ペダルを漕いでいる間のみアシストするものでなければなりません。また、最大出力は250ワット、最高アシスト速度は時速25kmまでと定められています。
XCO レースであるがゆえ、ライダーはコース上に設置された専用のフィード/テクニカルゾーンでサポートを受けられます。ただし、バイクおよびバッテリーの交換はできません。
スペシャライズドレーシングのアスリートたちはS-Works Turbo Levoで出場し、Levoに乗る選手なら誰でも会場のスペシャライズドのTurboチームによるサポートを受けました。スペシャライズドTurboチームは、レース前に選手たちのバイクをUCI規則に合わせてセッティングし、またLevoの性能を最大限引き出せるよう、ユーザーにMission Control アプリの使い方のレクチャーも行いました。そしてレースの前後に行われるバイクの点検でUCIに協力し、規則違反がないことをチェックしました。
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初開催のE-MTB 世界選手権で優勝を飾ったスペシャライズドファクトリーレーシングのアラン・ハザリー。
アランは、Butcher Grid 29x2.6をフロントに、BLCK DMND ケーシング仕様のEliminator 29x2.6をリアに履かせたS-Works Turbo Levoに乗り、スタートからゴールまで終始レースを支配。1時間半に及んだレース後でも、700Whのバッテリーは53%も残っていました。
「これまでにないレースで、どんな展開になるのか想像できませんでした。S-Works Turbo Levoとのライドは快調そのもので、UCI 規則に完璧に従ってチューニングされていました。ここまできついレースは久しぶりでした。E-Bikeでのライドは楽だと思われがちですが、僕のレース中の心拍数は毎分180回を常に超えており、スタート直後から全力で走りました。どの上りも体力の限界に挑まなければならず、平坦と下りでモーターを使って体力を回復させました。スムーズに走ることが重要で、レースでは誰よりも良いバイクに乗ることができました! 来年また開催されるなら、出場したいです」。- アラン・ハザリー
アメリカ出身のチャーリー・マリンズは4位、ヤロスラフ・クルハヴィーは5位を獲得しています。
女子のレースでは、スペシャライズドのマガリー・ロシェット(カナダ)が2位、アネク・ビアテン(オランダ)が3位に入賞し、Turbo バイクの性能の高さを証明しました。マガリーは最終周までレースの先頭を走っていましたが、些細なミスで数秒をロスし、優勝を逃しました。
「とてもきつかったです! 最後はトップとの差を詰められず、 ヤキモキしていました。細かいミスをしたせいで、抜かれてしまったんです。優勝争いを繰り広げましたが、再び先頭に立つことはできませんでした。このレースは最高に面白かったので、また出場したいです。E-Bikeを使うことで、出場者全員と終始接戦になり、とてもドキドキしました。初のE-Bike世界選手権でメダルを獲得でき、嬉しいです」。- マガリー・ロシェット
「とても楽しかったと同時に、きついレースでした。常に限界レベルで走り続けました。コースはタフで、上りはとてもテクニカルでした」。- アネク・ビアテン
Turbo Levoは日本では未展開となります。
Turbo Levoについてはこちらから>(USサイト)
Photos are by Michal Cerveny.
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