すべては走る楽しみのため、あらゆるしきたりに縛られず、最高のライディングクオリティーを追求したAethos(エートス)がついにデビュー。
Aethosのコンセプトは、勝つためのバイクではなく、純粋にライドそのものを楽しむこと。あらゆるしきたりに縛られず、最高のライドクオリティを追求してAethosが開発されました。
開発コンセプトとその圧倒的な軽量性、そしてトータルのバランスから、ハイエンドバイクの中に新しい価値観をもたらした革新的モデルとして多くの審査員から評価され、最高得点の20点を獲得。見事2021年バイシクル・オブ・ザ・イヤーを受賞しました。評価された内容はぜひバイシクルクラブの誌面、Webサイトでご確認ください。
純粋にロードライドを楽しめるバイクを作ったら?
Aethosというロードバイクは、ある疑問から生まれました。
もし仮に、純粋にロードライドを楽しめるバイクを作ったら? もし仮に、ライダーとバイクが一体となり、それ以外のすべてが消えてなくなるような瞬間を少しでも長く体験できるバイクがあったら? 上り坂で夢中になってダンシングし、コーナーを平然と切り裂くように曲がり、日常から心と体を切り離して己を開放し、時を忘れて走り続ける、そんな瞬間をサイクリストなら誰でも知っているはずです。
レースでスタートラインに立つよりも、目の前にある道をただ走りたい熱望にかられるライダーもいます。
この手の洗練されたライダーは、レーサーがスピードを求めるのと同じように、スピード、さらにはその他のあらゆる性能をも求めています。雲へ向かってグイグイと上り、吸い込まれるように稜線の裏側へと下っていく。そんなライダーが求めているのは優れたハンドリング性能はもちろんのこと、クオリティー、パフォーマンス、スタイルの三拍子が揃ったバイクが可能にする唯一無二の走りです。
Aethosの開発において、私たちが半世紀前から積み重ねてきたあらゆる知識や技術を注ぎ込む一方で、いかなる先入観にも固執しないことを目標としていました。こうしてたどり着いたバイクとは、いったいどんなものでしょう?私たちは、サイクリングの文化と同じだけUCIの規則も熟知していますが、その規則が開発に影響を及ぼすことはありません。なぜなら、この超越したバイクがもたらすエクスペリエンスを具現化することの方がはるかに大切だからです。
「レースにフォーカスしていない高性能のロードバイクを作るのは困難を伴うと誰もが理解していました。プロジェクトに反対意見が出て中止になるのではと恐れていたので、チームは1年にわたり作業を秘密裏に行いました。デザインが最終的に確定し、最初のフレームができあがるまで、誰もそのプロジェクトのことを知らなかったのです」
ロード&グラベルカテゴリーリーダーStewart Thompsonスチュワート・トンプソン
何十億と繰り返された計算のすべては、最高のライドのため。
形状はバイクのパフォーマンスの大部分を左右します。が、Aethosはテストラボでの「ひらめき」から生まれました。ペダリング中のカーボンフレームのしなりや変形を調べたところ、この業界はフレーム内の力の伝わり方を完全には把握していないことが判明し、大きな改善の余地があることに気づきました。そこで、人間が一生の間に行える計算量を瞬時に行えるスーパーコンピュータを用いて、ラウンド形状のチューブに若干の変更を加えました。必要な部分に円すい形状を採用することにより、最低限の素材量で格段に剛性を向上させることができました。安定性と完全性を向上させつつも、余分なものは一切排除しました。
これははっきり言うと、その形状がAethosの用途や目的に合っているということ。結果的にAethosには、まったく新しいデザイン手法が用いられることになりました。これがなぜすばらしいかと言うと、他のバイクのデザイン手法もさらに進化させられるからです。
ライドに付き添うのは、余分な素材ではなくあなただけフレームの性能の大部分が形状で決まるのであれば、その残りは実際に使用する素材をどのようにつなぎ合わせるか、つまりはレイアップで決まります。荷重時のフレームの動きを掘り下げて研究していくと、従来のフレーム製造では補強のための余分なカーボンレイヤーが多過ぎることが判明。新しいチューブ形状では、まったく新たな方法でフレームにカーボンレイヤーを重ね合わせました。すると嬉しいことに、必要な層の枚数をS-WorksSL6(すでに十分にすばらしいバイク)より11%減らすことができたのです。
より大きくて長く連続した層を用いることで、私たちが今までに作ったどのフレームよりも一貫した位置に層を配置できるため、製造時の精度も明らかに向上しています。興味深いことに、チューブ厚みはフレーム全体を通じて均一に保たれています。一方で、余分なレイヤーの枚数が減ったため、全体的な重量は大幅に削減されました。
「最初の試作フレーム重量は545g。テストすると、すばらしい安定性を示しました。もう10g追加するだけで、そのフレームに実際に乗ってテストすることができたのです。この瞬間、とんでもないことを達成したのだと気がつきました」
AETHOS 主任エンジニア Peter Denk ピーター・デンク
Aethos より大きなカーボンレイヤーを用い、余分な補強用のレイヤーを排除。
OTHER BIKES
計らずも規則違反Aethosで追求したのは、数値ではなくライドクオリティー。軽くて剛性が高く、バランスの取れたバイクがペダリングに優れているのは当然です。完成したのは、特殊なパーツを一切使わずに組み上げても重量わずか5.9kgの超軽量ディスクロードバイク。Aethosは重量制限に反するために出られないレースもありますが、125kgまでの荷重制限*をクリアし、スペシャライズドのバイクに期待されるハンドリング性、反応性、剛性のすべてを備えています。(UCIにはナイショで!)
*125kgまでの荷重制限をクリアしているのはフレームフォークのみです。
「このバイクの各部は入念に作られている」と言うだけでは足りません。何週間もテストと設計に費やし、細部一つひとつを徹底的に作り上げたからです。しかし当然、バイクはライダーのためのものですので、私たちの目標はあなたの乗り方に適したバイクを作ること。ライダーが乗り方を合わせるようなバイクは作りませんでした。
ねじ切りボトムブラケット
32mmのタイヤクリアランス
27.2mm径のシートポスト
ドロップアウトからディレーラーハンガーにいたるまで、1g足りとも見落とした箇所はありません。これは、スペシャライズドのパートナーであるRoval Componentsの開発アプローチにも言えることです。彼らは私たちと同じように最高のライドクオリティーを追い求め、1248gのAlpinist ホイールと新しいAlpinist SL CockpitをAethosに合わせて作り、最高のライドを体験できるようにしました。
ALPINIST CLX
REDESIGNED THRU AXLE
ALPINIST SEATPOST
スペシャライズドが生まれる前、マイクという名の青年はサンタクルーズ山脈を横断するルートを走るのが大好きで、獲得標高2100m超、走行距離130kmのThe Big Easy(ビッグ・イージー)という名の過酷なコースを作りました。これはスペシャライズドのDNAの一部となっており、レースで勝つようになるはるか前から通過儀礼として存在し続けてきました。The Big Easyは、今でも私たちの根底にあります。
スペシャライズドは新たなプラットフォームを誕生させるたびに、Founderʼs Editionを用意して祝うことにしています。スペシャライズド最軽量のこのバイクは、世界限定300台。フレームと同じ美しい限定ペイントテーマがいくつかのパーツにも施されています。S-Works Aethosは最軽量のShimano Di2 コンポーネントやRoval Alpinist SLの バー/ステムコンボのコックピット(市販バイク初採用)を搭載し、セラミックスピード製ボトムブラケットとプーリーにアップグレードされています。
※Founders Editionは、コンセプトストアとオンラインストアにて10月15日(木)10時より予約開始となります。
Founders Editionプレオーダープロセスについて詳しく>
〇S-Works Aethos - SRAM Red eTap AXS
〇S-Works Aethos - SRAM Red eTap AXS
サテンフレークシルバー/レッドゴールドカメレオンティント/ブラッシュドクローム
スペシャライズドのフレームにお好みのパーツを組み合わせることが可能なセミカスタムオーダーシステム「S-Build」でAethosがご利用いただけるようになりました。
S-Buildは、完成車という枠にとらわれず、フレームセットで購入してイチからパーツを選択するよりもスムーズに、自分のサイズに合った、自分好みの1台を創ることが可能。そのシンプルなオーダーステップについてはこちらの記事をご覧ください。
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